真の器量が発揮されるのは、ネガティブな環境に置かれた時だ。
組織の大きさは、リーダーの器量によるところが大きい。組織は、リーダーの器量以上には大きくならないと言って過言ではないだろう。
大抵のリーダーは、自分自身に器量があると思っている。器量があるから俺はリーダーなのだとと勘違いする。しかし、リーダーには、組織をS極に引っ張るも者、N極に引っ張る者の二通りのタイプが存在する。
言わば、マイナスの力が強い者か、プラスの力が強い者かであって、強い力を持っているのには違いない。私は、これまで何百人もの部下と接してきたが、2:6:2の原則(前向きな2割と6割の普通、残り2割が足を引っ張る)を実感として経験した。
2割りと2割の中には、不思議なことにどちらもリーダー格が存在する。ここで言う2:6:2は能力を表しているのではなく、方向性の問題だから、どちらのリーダも成績は悪くない。では、この二つのタイプ、どこで差がでるか?
極論から言えば、どちらももって生まれた性格のようなもので、変えがたい素質なようなものだと思う。どちらも組織を引っ張るタイプで、声が大きく、歯切れの良い断言調の話ができる。平時のとき、上昇気流のときは、中々その違いが判らないものである。
ところが、ネガティブな環境下に置かれると、とたんにその差は歴然とする。元々マイナスの力が強いものは、ネガティブな環境下では、誰よりも強いネガティブな発言、行動が表れる。逆に、プラスの力が強いものは、あっけらかんというか気にしないというかクヨクヨとしない。
具体的な身近な例で言えば、「来る者は拒まず、去るものは追わず」に近い。上昇気流時の「来る者」については、どちらも歓迎の意向を示すが、ネガティブな「去るもの」が出た時には、片方は「辞めるな、行くな、ダメだ」などとマイナス方向に素早く動き、片方は「お前が決めたことだからと頑張れ」とプラス方向に働く。
誰しも、自分の部下が「辞める」と言い出すのは嫌なものである。私も何度も経験してきた。また、一方で、そのような状況になった時のリーダの対応も沢山見てきた。この現象は、自分の子供が大きくなった時、一緒に住むことを強制するタイプか、子供には好きなところに行かせるかにどことなく似ている。
経験的に言えば、これに該当するネガティブなリーダーは、保守的であり、革新的ではない。また、別の言い方をすれば、組織の安定と維持は得意でも、組織の拡大や変革には向かない。もっと言えば、臆病であり、新しい試みや創造性は乏しい。言葉遣いには、「NOT」という否定形の単語が多様される。
私から言わせれば、このようなネガティブな奴が経営者になることは、その組織にとって悲劇的だ。企業規模は一定でとまり、むしろ維持するかのように首切りを始め、自分を脅かす存在を嫌うナチ的な存在である。
あなたがいる組織のカラーは、一番上にいるリーダーの性格にそっくりなはず。あなたのリーダーは、どちらのタイプか直ぐ判るだろう。
私が言う器量とは、ネガティブな環境にどれだけ強いかを表す。
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投稿者 :堀田信弘: 2005年1月27日 00:05