部下のやり方に口を挟まない放任主義者と部下に任せることができない人。全く相反するタイプの上司だ。ところが、この2つのタイプ、以外にも同一人物だったりする時がある。
部下のやり方に口を挟まない放任主義者には、2つのタイプが存在する。一方は、自分に自信がないか、能力がないため、部下を頼りにし、部下を手のひらの上で自由に泳がそうとするタイプだ。
私が知る限り、以外にもこのタイプの部長は多い。どちらと言うと、嫌われないタイプで、
人が良く、面倒見が良い。自分自身の技能的能力よりも、下から持ち上げられて、上にも煙たがれないで部長になるタイプである。
部下のやり方に口を挟まない他方のほうは、前者とは全く正反対のタイプである。自分の自信があり、一匹狼的に突き進む技能的能力が高い。自分の出世は自分で切り開いて行くタイプで、部下の面倒見が悪い。
特に、能力が低いと感じている部下には冷たく、放ったままとなる。能力が高いと思う部下にも、敬遠感を抱いているためか、あまり可愛がらず、放っておきがちになる。唯一可愛がるのは、自分に噛み付かない部下にだ。このタイプは、いわゆる名選手名将にあらずで、監督には向かないが、ナンバー2に多い。
この二つの部下のやり方に口を挟まないタイプのうち、部下に任せることができないタイプは、後者である。逆に言えば、部下に任せることができないタイプは、有能な人物ほど多いと言えよう。
折角有能な人物なのだから残念だ。実は、正直言って私もこのタイプに属していた。しかし、私は、組織を運営する上で、このことをあえて強く意識するよう心がけた。そして、部下に任せることをいつも忘れないよう気をつけている。
なぜ、このタイプが部下に任せられないのかと言うと、結果を恐れるからであろう。自分がやればこうなるというイメージがあり、期待通りのイメージが得られないと考えてしまうからだ。逆に言えば、こうしてほしいということを正確に伝えきれない無能さに気がついていないのである。自分が常に有能であると思っている限り、絶対に直らない。
誰よりも人に任せることができない無能なリーダであると自覚することが、改善への第一歩となる。
このようなタイプは、子供にも放任になりやすい。自分が小さな頃は、親に勉強しろと言われなくても結構出来たほうのため、自分の子供も同じと思い込んでしまう。これは、部下に接する時と全く同じである。自分と同じようにやれるはず、やってほしいと考えてしまっている。
有能なリーダーとは、放任主義者でなく、任せることが出来る人だ。全く正反対である。
カルロスゴーンのように強烈なリーダシップが採れるのは、人の心に火をつけることができるからである。そういう人は、必要に応じて適切なアドバイスを行い、思い切って任せることができる人であろう。
人の心に火をつけることができる能力を磨くためには、自分の無能さを痛感し、素直に学ぶ心を持たなくてはならないであろう。
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投稿者 :堀田信弘: 2005年1月31日 22:24