【堀田信弘の今日の語録】 2010年7月31日 『衰退の陰は、発展と共に常に忍び寄っている。』


ビジネスについて  「活・喝・勝」


攻めの経営

衣、食、住は、商売の原点である。この世に人間がいる限り、衣、食、住に関するビジネスは絶対になくならない。

中でも、食に関するものの代表である農業は、この世に人類が誕生してからずっと発展し続けてきた。今後、50年足らずで世界の人口は、現在の1.5倍強の100億人に達すると言われている中、人類の食に関するビジネスは益々発展するのは間違いない。

しかし、日本国内だけを見ると、都市化が進み、核家族が進み、後継者不足に伴う農業の廃業が加速化している。

全く世界の流れとは逆行する事象である。

視点を国内に向けるとそのパイの小ささや、外国産などの低価格生産物の影響で、どうしても守りの経営となってなってしまう。

国も国内の農家を守るために、関税などを行う保護政策を取ってきた。外国産の安い農産物が大量に入ってくるのを恐れ、一定の価格を維持させることで農家を守り、国内の自給率を保とうとしたのである。

この政策は、世界の流れに逆行するものだ。私は、食に関することは最大のビジネスだと思っている。できれば、将来は、農業のビジネスにも是非取り組みたいと考えている。そのためには、今後農業にも資本主義的な経済の考え方を導入しなければ成功しないと思う。

保守的でかつ共産的な競争を阻害する形では強い農業ビジネスは生まれない。しかも、グローバルな視点に立たなくてはダメだ。

日本では、庶民の果物として知られる青森のリンゴ。国内で売れば、どんなに高級なリンゴでも一個200円もすれば良いほうだ。

ところが、一個二千円という十倍もの価格で飛ぶように売れている。その輸出先は、なんと、格安農産物が大量に生産されている中国である。

中国の富裕層は、人口のわずか3%足らずである。ところが、その数は3千万人にもなる。実に日本の人口の四分の一近くの数だ。

このわずかで多数の富裕層が、競って日本の高級食材を求めているのである。中国国内で生産される対外向けの農産物は、主に日本産などよりも安い大量生産物である。国内の大衆向けのさらに安い品物は、富裕層が望むものではない。

中国では生産されない高級食材を求めている。

日本の農業もグローバルな視点で考えると、国外の高級志向向けの少量で良質なものを提供すれば、日本国内よりも遥かに多くの市場が期待できるはずである。そもそも、大量少品種生産は、人件費の安い発展途上国の国に勝てるはずがないのである。

それを国ぐるみで価格維持のために守っても、いずれ限界がくる。それならば、少量多品種の高額で良質、無農薬で世界一安全なものを作れば、世界中のグローバルな市場で受け入れてくれるはずである。

輸入を阻止するのではなく、輸出を促し、国際競争力のあるブランドを構築するほうが得策である。

これは、あくまでも農業を例にしたものだが、経営とはまさに攻めなければ意味がない。攻めるということは、より大きな市場に出ることである。小さな市場でシェア争いするよりは、希少価値のあるオンリーワンの商品を大きな市場に出すほうが良い。

1万人に一人にしか買ってもらえない商品でも、世界の60億人を対象とすれば、6百万人もの顧客をもてる可能性がある。

同じ顧客数を日本国内で得ようとすると、20人に一人が持つような超ヒット商品でもなければあり得ない。

攻めの経営を忘れべからず。常にグローバルな意識を持つ。国や業界に守ってもらうのではなく、外に打って出る。

アイデアはできるだけフォーカスし、市場はできるだけ裾野が広いところをターゲットにすることがこれからの経営には重要になる。

情報販売業を目指すドリームクラスターも中国、インドなどの新興国のことは、常に念頭においてビジネスを展開したい。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年3月 3日 07:14