【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


リーダーについて  「活・喝・勝」


頭を休めるな

体を休めても決して頭を休めるな。

経営者にとって休暇というのは、体と心を休めることである。日々の激務に耐えられるよう十分に体を休め、日々のストレスを解消するために疲れた心を癒すことは重要なことだ。

しかし、体と心を休めても、絶対に頭を休めては行けない。

会社には、従業員のほかに社員の家族がいる、家族のほかに、取引先がある。取引先の従業員にも家族がいる。

たった数人の会社でもそれらを取り巻く人々の数は、数十倍にもなる。それだけ、経営者という人の上に立つ人の責任は重いのである。

責任を痛感していたら、寝ていても、パチンコをしていても、酒を飲んでいても会社のこと、経営のこと、ビジネスのこと、社員のことなど頭から離れるはずがない。

昔、本田宗一郎が、中小企業の経営者を集めて開かれセミナーに呼ばれた。皆が旅館の宴会場で浴衣を着て待っていたところに、作業服を着たまま駆けつけた本田は、「あなた方はここで何をしているんだ。こんな暇があって遊んでいて、自分の会社をどうしようとしているんだ」と叱ったそうだ。

私は、これまで何百人という中小企業の経営者に逢ってきたが、社長自らが率先して仕事をしている人は、恐らく半分程度であろう。

半分の社長は、社員よりも手抜きをしている。社長になることがゴールで、社長になってからは守備のことだけを考えている。リスクを恐れ、安定を望み、無駄な手は打たない。それどころか、責任の波が自分に及ばないように、現場に責任を持たせ、自分の安泰とゴルフなどの遊びのことを考えている。

私からすれば、経営者が社長室でゴルフの雑誌を見ている姿を見かけたら、その会社の将来は想像できるというものだ。

IT業界の社長はゴルフをやる人が多い。私もしないわけでないが、日常の中心にゴルフのことが頭にあるというのは、如何なものか?

「ゴルフをやっても頭は休めていない、常に会社のことを考えている」と言った社長がいた。ゴルフ雑誌を片手に、何を考えているのか信じがたい。それは考えているのではなく、想っているだけだ。最も会社が大きくなって、もっと裕福になれたら良いのにとただボーと想っているだけである。私の考えるというのは、想うのとは違う。

何をいつまでに、どのようにやるかを考えることだ。具体的な方法論は別として、近未来の姿を自分の力でデザインすることである。

そのためには、24時間眠れないくらい考えても結論が出ないことを、日々行わなくては到底間に合わない。そんな大変なことを、しかも家族同様の仲間が沢山いるのに、余計なことを考えている暇があるだろうか。

百歩譲って、将来を考える能力がないとしたら、現状を知ることや、最低限の知識を習得するくらいの努力は必要なのではないだろうか。

IT業界の社長で、ITに関する今話題の技術やサイトのことを知らない人が多い。例えば、このようなブログについて、やり方を知らない人に限って、存在を否定する。自分が一度も使ったこともないのに、楽天のようなインターネットショップを批判する。

やったことのない人、やれない人に批判する権利はあるのだろうか。

社長がIT音痴で、そのIT会社は、誰が将来の展望を考えるのか。IT音痴の社長がゴルフなどしている暇があるのだろうか?

甚だ疑問である。

社長は、24時間頭を休めてはいけない。常に新しいことを探り、判らないことを解消させ、あらゆるパターンを想定しなければならない。

逆に言えば、体や心は誰よりも休んで良い。社員は社長の代わりができないのだから、社長が倒れたらおしまいだ。社長は、社員がやれることをやる必要はない。社長でしかできないことに全力を尽くす。

それは、戦略を考えることと、決断すること、そして、責任を取ることのみである。それなのに、やるべきことをしないで、誰よりも体や心を休めて良いのだろうか。

社長は24時間頭を休めてはいけない。ゴルフをしても良いが、IT音痴では困る。

八百屋が野菜の種類を知らないで商売になるはずがない。最新の話題を先取りするような意気込みがないような人は、ゴルフなど辞めてしまえ。

私から言わせれば、ゴルフをやる資格がある人は、常に新しい戦略を次々と打ち出し、ゴルフが終わった後に事務所に戻ってくるような有能な人だ。

普通の凡人社長は、24時間頭はもちろん、体も休める暇などない。それが嫌なら、社員のために社長を降りろ。それが、会社のためだ。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年3月27日 16:44