【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


リーダーについて  「活・喝・勝」


強い組織と弱い組織

ある本によると、日本で最も強い組織は、ヤクザだそうだ。

ヤクザは、刑務所に入るかもしれない、死ぬかもしれないというギリギリのところで勝負しているから強いのだと言う。つまり、名実ともに死ぬ気で働いているということだ。

ヤクザを例えに出すのは問題かもしれないが、強い組織とは何かについて考えてみたい。

意外にも、組織の中にいると、自分の組織が強いか、弱いか判らないものである。強いか弱いかは、戦って初めて判る。

運動会の綱引き競技を例に考えると、人数も男女の比率も同じなのに、必ず勝敗がでる競技である。

綱をもってそのメンバに入ったとき、自分のチームが負けるなどとは思わない。スタート直後、綱の手応えはしっかりあり、全く動かない。

それから30秒もすると、ジワリジワリと引かれて行くのを感じる。とその瞬間、負けが決まる。

これが綱引き競技だ。組織の優劣を表すのに、もっと単純な競技であろう。

5人程度の綱引きでは、体重やチーム内の力持ちの影響を受けるが、20人ほどになると、各人の力の差は関係なくなり、まさにチーム力となる。

ここで言うチーム力とは、引く方向への力の大きさを言う。引かれる力よりも、引く力が上回れば勝ちになるわけで、いかに引くかが左右する。単純なのだが、実は、そう単純ではない。

並ぶ順番や掛け声、引くタイミングによって、その力は異なってくる。つまり、ある一方向への力が重要なのだが、実際には、上下の動きや、タイミングのズレなどで、一方向への力は、単純に人数分の足し算にならないのである。

各人が100の力を発揮しても、組織は単純にその100の総和を発揮することができないのである。方向のズレによって、それぞれの100の力が分散し、チーム内の人は汗だくで力を発揮しても負けてしまうのである。

このことを例に、組織の優劣を定義すると、弱い組織から順に

◆各人が自分の力を発揮できない組織
◆各人がそれぞれの方向に自分の力を発揮する組織
◆ひとつのベクトルに対し自分の力を発揮できる組織

というように最後が強い組織となる。

今年のプロ野球を見ても、現在の順位は、上記の順番になっているはずである。全くスター選手のいないロッテがパリーグの首位を走り、4番バッターを集めた巨人はセリーグで最下位である。

一人ひとりの力を比べれば、明らかに巨人のほうが上回っているのに、組織力が発揮できない。

その全ての原因は、リーダーのリーダーシップである。

綱引きを例に戻ると、そばで旗を振っているリーダーの力が強いところが、勝っている。リーダーが声を出し、それにあわせメンバが声を出して、タイミングを取る。リーダーが、微妙な無駄な上下運動をすかさず発見し、すぐに注意を促す。

そのリーダーの指示に従って、体制を整え直す。

このリーダーの指示、方針の差が、そのままチーム力の差になるのである。

前述したように、綱を持ってメンバになると、自分のチーム状態はわからなくなる。強いか弱いか判らないから、欠点も見出せない。

だから、それを外から把握するリーダーが必要なのである。

冒頭のヤクザの組織はなぜ強いかに戻ると、ヤクザは、親分のために体を張って動き、親分は自分の指示に従って動く子分の面倒を見て、育てているからだそうだ。会社の上下関係のように、表面的なものではない。

命をはってお互いを守る強い絆で結ばれている上下関係であって、単に一方的に上が威張っているのではない。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年5月25日 09:01