【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


リーダーについて  「活・喝・勝」


シミュレーション能力

経営者の最も重要な仕事は、判断し、決断することである。的確な判断ができなければ、正しい決断もできない。

判断とは、現状分析である。部下や取引先から提示された情報は、現状を知る大切なものだ。
その情報を的確に把握することが判断をする上で重要になる。

例えば、契約書。長々と書かれた文面を把握するのは面倒なことだ。しかし、金銭的な事柄は、後から修正ができない大切なものである。

ある意味で、判断は、正しくても間違っていても、誰でもできるものである。自分がどう受け取ったかということは、例え考えが浅くても、とても深く考えたとしても、現状を判断したことには違いない。

中間管理職であるならば、判断だけしておけば、さらにその上の上司がチェックしてくれるので、多少のチェック漏れは許されるものと、脇の甘さが出る。

ところが、経営者というのは、最終承認者ということになる。契約書の読み方次第で、自分のところが不利になったり、面倒な手続きが増えたりすることもあるものだ。だから、真剣に確認する。そして、承認する。

これが決断だ。

決断というのは、起こりえる将来を予測し、それに対し自分の考えを固めることである。現状分析という判断ではない。

経営能力の浅い人は、判断で止まってしまうことが多い。判断と決断の違いを理解していないために、文面をちらりと見ただけで、OKと判断し、決断した気になる。

決断力というのは、言い換えればシミュレーション能力ということになる。起こりえることを予測する力である。

事業のことであれば、お客へ宣伝し、販売し、料金を頂き、仕入れ先に支払いをする。事業全体を始めから最後まで、一通りシミュレーションして、その各フェーズでの問題点を検証する。

ひとつの商品のシミュレーションができたら、一ヶ月のお店の経営シミュレーションを行う。事務所代や給与支払いなどが発生し、キャッシュフローに問題が起きないか検証する。それができたら、一年間のシミュレーションを行う。

まず、これらのシミュレーションをやっていない人は、必ず行う習慣を付けることが最低限必要である。

次に、もし自分なりにシミュレーションをしているという人は、起こりえるパターンをひとパターンからふたパターンに増やすことだ。

以外に多いのが、やっているように思えても、単純なパターンしかやっていないことがある。自分なりに都合の良いパターンだけを想定し、勝ってに納得してしまっている。これではシミュレーションをしていないのと同じで、不幸な結果を招くことになる。

そして、最後は、できるだけ早く瞬時に考えるクセをつけることだ。

能力のない経営者は、答えを出すまでに時間を費やす。一生懸命に考えても、時間がかかるようであれば問題である。

私からすれば、シミュレーションをしないで答えを早くだす人と、シミュレーションをしていても多くの時間を費やす人は、どちらもシミュレーション能力がないと言える。つまり、どちらも経営能力が低いということだ。正しい決断ができていないと言える。

この二つの特徴は、普段の判断力が弱いところが共通している。現状を分析し把握する力、つまり判断力が養われていなければ、決断はできない。

ある意味、判断力は、図式化する、ビジュアル化する力だと思う。すぐに頭の中で、丸や四角の箱を描き、それらの関係を線で結び、自分なりに現状や体制をわかり易く表現する能力だ。つまり、把握したことのイメージ化とでも言えよう。

これが苦手なひとは、すぐにペンを持ち、紙に図式化する訓練をすると良い。特に、口頭で説明を受けたことや、文章を読んで把握したことなどは、2,3の図形を使って、流れを表現することをやって見ると良い。

この図式化の能力は、やがて、戦略的センスを磨くことになる。それは、問題点を敵に見立て、攻め方を地図にするような力を持つ。

そうなると、判断力に予測能力が付加され、決断力を持つ力に変化する。

是非、図式化することを日頃より実践してほしい。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年6月 5日 20:14