【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


ビジネスについて  「活・喝・勝」


川上と川下のサービス

少子高齢化社会が進むと、益々人手不足が深刻化する。企業は、できるだけ有能で若い人を採用しようと疾走する。

どの企業も同じことを考えるから、採用戦争が起こるのだ。

一方では、年齢がいった人はリストラされ、若者はフリーターやニートとなって、労働市場は混乱が起きている。人気職種、人気会社への一極集中が進み、その他の中小企業には人が集まらない。採用したくても採用できない、働きたくても働けないというミスマッチ現状が発生しているのだ。

ハローワークに行って見れば一目瞭然だが、求職者の多いこと。駐車場を誘導するガードマンさえいる。一歩中に入って見ると、求人数も相当に多い。求人ファイルが山のように並べられ、これだけあれば職には困らないはず。

求人数と求職者の数には開きがないのでは。それなのに、就職できないし、企業側は採用できない。これが現実だ。

そこで、この状況を題材に、ビジネスを考えて見ることにする。

これらのミスマッチをどう解消するかだ。

既に多くの人材ビジネスが誕生しているが、ビジネスモデルを川上と川下のサービスに別けて考えて見る。ここで、川上というのは、事の発端に近いところを言い、川下とは解決に近いところとする。

この例の場合、ニーズは二つある。求職者のニーズは「働きたい」ということで、求人企業のニーズは「人材がほしい」ということだ。

この2つのニーズは、その後、川下に向かって、支流となり、それぞれが分離して発展することになる。

そこで、このニーズの川上は何かを考える。「働きたい」人は、「人材がほしい」という企業を探すためにハローワークに訪れる。だから、ハローワークは混雑する。「働きたい」人は、情報が無ければ働く先を見つけることができないのだ。一方、「人材がほしい」企業も、採用したいということを広報しなければ、黙っていては人は集まらない。

この二つのニーズの川上にあるのは、求人情報ということになる。その最たる成功者がリクルート社だ。

今度は、川下に目を向けて見ると、派遣会社が誕生する。正社員よりも安く雇用でき、働く側も派遣で大企業で働ければ良いということで発展する。「働きたい」人に目を向けると、スキルアップを図る資格取得の学校や教材会社が生まれたりしている。

サービスは、どんどん川下に向かって河口が広がって行く。ヘッドハント専門の会社や有料職業紹介会社が誕生する。

実は、よくこの流れを見て見ると、川下に向かえば向かうほど、本来のニーズアに直接的になるのである。川上は、間接的な、補完的な側面が強いのである。

ビジネスを考えたとき、お客のニーズに耳を傾けよというのは常識だ。もし、そうならば、このニーズに耳を傾けると、成功報酬型の紹介会社ということになる。

ビジネスモデルを考えるとき、間口が広いほど可能性が高い。間口が広いということは、マーケットが大きいということだ。だから、リクルートはあそこまで大きくなった。しかも、ニーズを間接的に支援するため、成功型ではないので、客側にリスクを持たせることができる。

そのため、利益率が高くなる。リクルートに求人情報を載せれば、多くの求職者が見るのは判っている。しかし、それで一人も採用できなくても、リクルートの内容が悪いとは思わないのである。

つまり、川上の顧客満足度は、「人材がほしい」というニーズからずらされ、リクルートの営業対応や、記事のデザインなどに変わってしまうのである。

ところが、川下のサービスでは、直接のニーズに近くなるため、「働きたい」人や「人材がほしい」企業の顧客満足度は、そのものズバリになる。

そうなると、良い人が取れたか、良い企業に入れたかということになって、満足度が個別化されてしまうのだ。

結論的に言うと、川上のビジネスモデルを考えたほうが、ビジネスチャンスが大きいということだ。つまり、お客のニーズに直結すると、客はリスクをとらなくなり、全てがサービス提供側の問題ということになってしまうのだ。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

毎朝6時に社内朝礼ブログをこちらで公開しています。こちらもご覧頂けたら幸いです。

この内容に共感頂けたらこちらをクリックして下さい。ありがとうございます。

投稿者 :堀田信弘: 2005年6月17日 09:41