【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


世の中について  「活・喝・勝」


納税意識と選挙

衆議院に解散風が吹いている。9月に総選挙があるかもしれない。

そんな中、ドサクサに紛れて、政府税制調査会は、サラリーマンの給与所得控除の削減・一部廃止を発表した。

給与所得控除とは、サラリーマンの経費に相当する金額分を、みなし控除という扱いで、 課税する所得から差し引いて所得税を減税するもので、これが削減となるということは、実質上増税ということになる。

その代わりに、実際に使用した交通費や携帯電話代などの経費を、特別支出控除の対象を拡大することで認めることで、確定申告すれば、 その分は控除されるということになる。

ということは、サラリーマンも個人事業主と同じように領収書をためて、 どのようなものを何のために買ったかをしっかりとまとめておく必要になり、個人事業主と変わらなくなる。

サラリーマンは、完全に透明のガラス張りのため、税金のごまかしようがない。しかも、労働人口の9割近くを占めるサラリーマン。 そこを増税して、税収を増やそうとしている。

客観的に見て、取れるところから取るというのは仕方ないことかも知れない。個人事業主には、配偶者控除や扶養控除などはなく、 サラリーマンがどんなに成果主義と言っても、支給される金額は違っても、手取りでは逆転したりすることも多々ある。

本当の意味で成果主義を唱えるなら、手取り額で差がでるような税制になっていなければ、公平とは言えない。 実力がある者に企業がどんなに給与を与えても、手取り額で差がでない現在の税制は、平等ではあるが公平ではない。

わが社では、社員に交通費も携帯電話も支給していない。社員からすれば、会社から出してもらうほうが良いに決まっている。これら、 日常的な営業行為で発生するものは、経営サイドから見ると、能力に加味しなければならない。

AとBの営業マンが同じ売上であったら、同じ給与を払うのは当然だ。しかし、AとBが使用する携帯電話の料金が一方は5千円、 一方は5万円だったとしたら、あなたが経営者なら二人の給与を同じにできるだろうか。

こんな当たり前のことが、これからどこの企業でも取り入れられて行くだろう。そして、 自分が使用した経費は自分で確定申告する時代になる。そうなれば真の成果主義の社会が訪れるだろう。

経営者側の見方からすれば自然に理解できることであるが、サラリーマンからすれば、生活に影響するため死活問題である。

ところがサラリーマンは、一向に声を出さない。もし、これが農民の税制問題であったらどんなに騒がれるだろうか。 そこが国の狙い目なのだ。

選挙の投票を見れば、答えがある。

衆議院の投票率は40%程度であろう。これは、若者が投票に行かないだけの結果ではない。 サラリーマンの6割以上が選挙に行っていないのだ。つまり、サラリーマンや若者は政治に関心が薄い。

政治に関心が薄い選挙に行かない人は、納税に関する意識が薄い層と全く同一である。税金を取られている、払っている人は、 税制の変更に関心があるから、必然的に政府の考え方、つまり政治に関心を示す。

しかし、サラリーマンの確定申告が進めば、これも解消されるかも知れない。 最も多く税金を納めているサラリーマンの意識が変わると言うことは、日本の政治が変わるのだ。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年7月28日 10:10