日本への外国人観光客の数は、日本人海外旅行客の約3分の1に過ぎず、世界的にも31位と非常に低い順位となっている。
小泉総理は、我が国の観光立国としての基本的なあり方を検討するため観光立国懇談会を設置し、5年後の2010年には、 日本を訪れる外国人観光客を倍増されることを目標として掲げた。
これが達成されれば、15万人以上の雇用が創出されるともくろんでいる訳だが、果たしてそう簡単に上手く行くだろうか。
もともと、観光立国は、経団連が提唱したことから始まった。しかし、民間の代表である経団連と、政府の観光施策では相当な差がある。
政府は、マーケティング的な発想ではなく、伝統を中心とした保守的は発想である。郷土観光の活性化策、雇用促進、伝統文化の保護など、 どれをとっても過去の栄冠に再び光を当てようというようなものだ。
どうしても観光というと、神社仏閣、郷土芸能、自然・風土、祭りなどの伝統遺産を中心とした観光資源を発想してしまう。
これは、観光と文化振興を同時に考えているからだ。
観光というのは、何だかんだ言ってもビジネスそのものである。観光客というお客さまを喜ばす、ビジネス的なアイデアが不可欠なのだ。
日本人は、海外旅行が大好きだ。ならば、どういう目的で海外に行っているかを考えれば、 どうしたら海外から観光客が来るかわかるはずである。
つまり、マーケティング調査だ。
日本人は、ファッションや、ショッピング、海や山での遊び、 さらにはエステなどを楽しみに安くて満足できる海外の都市に観光に行っている。それらは、観光目的の大半を占める期待度であり、 文化遺産や自然観光は付録なのだ。
では、外国人観光客は、日本を訪れる期待度の大きい興味とはどんなものがあるか。
1位から3位は、 「ファッション」、「ショッピング」、「大都市」 となっており、 日本人が海外旅行をするのとそう変わりない。
特に、海外からの観光客が飛躍的に増加している韓国、台湾、中国などの東アジアの人たちは、 ポップ・シンガー、アニメ・キャラクター、ゲーム、秋葉原、 東京ディズニーランドなどの現代日本であって、神社仏閣や郷土芸能では決してない。
彼らは、「カッコイイ日本」をイメージし、近代的で憧れな大都市を期待しているのである。
観光をビジネスとして捕らえれば、マーケティングを軸に進めなくては上手く行かない。政府の観光政策は、マーケットよりも、 内政の事情を優先しているものだ。
お客が求めるものをいかに実現するかを考えなくては、ビジネスではない。官の考えることは、 ビジネスでないからいつも机上で終わってしまう。
国がやるとすれば、客の声に耳を傾け、英語の看板・標識を義務付けるとか、ドルやTCが使えるようなお店を増やしたり、 免税店を増やす、地下鉄やバスをわかりやすくするなど、間接的なことがあるのではないだろうか。
考えてみれば、日本人が海外に行った時に、安心して街を歩けるのと同じようなことを日本でもやらなくてはならないのだ。
もっと言えば、外国人労働者の自由化を図り、観光だけでなく、海外の人たちが日本に行きたい、 行ける国にする必要があるのではないだろうか。
ちなみに、世界全体の海外留学生のうち、日本にくる留学生の数は、6%程度しかなく、大学の教育水準、 ユニーク性も世界的に見れば魅力がない国と言える。
観光という一時的なビジターを考えるのではなく、学生も労働者も、芸能人も、スポーツ選手も含め、 あやゆる人がもっと行きたい国にならなくては、観光だけ切って見てもダメだ。
ビジネスの基本は、客が客を呼ぶことである。一度訪れた外国人が日本をどう口コミで伝えるか、それがビジネスだ。
最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。
感謝。 毎朝6時に社内朝礼ブログをこちらで公開しています。こちらもご覧頂けたら幸いです。
この内容に共感頂けたらこちらをクリックして下さい。ありがとうございます。
※このブログは日本最大級の社長動画サイト賢者.TVのランキングで堂々第一位となりました。
投稿者 :堀田信弘: 2005年8月 1日 12:46