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リーダーについて  「活・喝・勝」


INPUTをOUTPUTに

コンピュータというには、必ずINPUTデータが必要である。コンピュータは、膨大なINPUTデータを与えても、実に正確に答えを導いてくれる。

コンピュータは、INPUTが与えられるのを待機しており、データが与えられると、水を得た魚のように喜んでせっせと計算を始める。

時々、予想もしないデータがあったり、計算中に別のデータが与えられると、想定していた処理ができなくなることもある。それがいわゆるバグだ。

しかし、そんな例外的な事象を除けば、基本的には、確実にかつ正確な結果を導いてくれる。それがコンピュータだ。

プログラムを作った人間の想定範囲を超えなければ、想定の範囲内で答えをだす。コンピュータがトラブルを起こすのは、人間が想定した範囲以上のことが起こるからだ。決してコンピュータは悪くない。

だから、このコンピュータが導く結果は、人間が考えた処理の順番通りに計算し算出された答えであって、人間がどのようなデータを与えると、どのような結果が出るか予め想定している。

従って、コンピュータが弾き出した答えは、人間が期待していた範囲内の結果でしかないのである。

例えスーパーコンピュータであろうと、人間が与えるINPUTという入力データの餌がなければ、コンピュータは動こうともしない。

しかも、どんなに洗練されたプログラムであっても、人間が考えられるOUTPUTを超えることは不可能だ。

ところが、人間は、コンピュータのような機械と違って、与えられたINPUT以上のOUTPUTを生み出すことが可能である。

例えば、ロケットを月に飛ばすというINPUTがあった場合、どのような手順で飛ばし、途中にどんな困難があるかをプログラムの中に書き込まなければ、ロケットを飛ばすことができない。

機械の場合は、人間が考えられるプロセスを、回路やプログラムに組み込まなければそのINPUTに対する成果は得られない。

ところが、ケネディーというリーダーが、10年以内に月に人類を着陸させるというINPUTを与えるだけで、どんなに困難なことかを越え、それに立ち向かう組織がゼロから動き出す。実際に飛び出せるか否かは誰もわからないまま、与えられたINPUTを「目標」と呼び、未知の世界に飛び込んでいく。

これは、コンピュータに「目標」というINPUTを与えてもできるものではない。

リーダーが夢や信念をもった「目標」は、単純な指示や命令というINPUTデータとは異なり、人間を奮い立たせる力を持っている。

リーダーが、指揮命令のようなデータしか与えなければの場合、部下や組織によって生み出されるOUTPUTはリーダーの予想範囲内の結果でしかない。

リーダーが期待した結果を出したにしか過ぎないのである。

それでは、組織もコンピュータと同じように常にINPUT待ちの状態となり、自ら考えない組織になってしまう。

有能なリーダーであれば、指示や命令といったデータではなく、目標や意義、理念といったリーダーの想いをINPUTとして組織に与えるだろう。すると、リーダーが迷っていたり、漠然として描ききれなかったことに、組織や部下が、より鮮明で判りやすいOUTPUTを生み出してくれるかもしれない。

ケネディーは、月に行くというINPUTを与え、月に行ったというOUTPUTを得た。

リーダーというは、途中のプロセスを考えるのではなく、目指すべくOUTPUTに対し、なぜそれを目指すのかというINPUTに変えて組織に流し込むことが重要なのだ。そこで、INPUTとOUTPUTが同じになる。

今、私は、新しい組織に入り、日々の仕事を通じて、自分のINPUTの出し方が正しいか、改めて試めせる機会を得たようである。

後は、組織が指揮命令型のデータとの違いが理解できるかどうかだ。それを理解させるのも一つの大きな仕事である。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年12月20日 20:13