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企業経営について  「活・喝・勝」


フィロソフィー

どこの企業でも経営理念(Corporate principles)と経営方針(Company's Policy)を掲げ、会社案内のパンフレットやホームページに掲載されている。

顧客第一主義だとか、社会に貢献するだとか、業界革命を起こすなど様々で、それなかには、会社の目指すべき方向性や経営者の想いが凝縮されている。

しかし、会社をどういう人の集まりにして、その人をどのように育て、社員がどのように考えを持ってお客さまや社会に接するかといった企業文化の根幹となる哲学(フィロソフィー:Corporate
philosophy)を持っている会社は少ない。

一部の企業では、経営理念の中にフィロソフィーが含まれているところもあれば、特に違いを意識していないところも多い。

理念とポリシー(方針)も混同しているくらいだから、理念とフィロソフィーの違いなど認識すらしていないところが多いように思う。

私の考えでは、理念は明文化しても、フィロソフィーは敢えて明文化しなくても良いと思っている。理念というのは、会社が目指すべき将来の姿であり、いつも追い求める追いつくことができない理想像だと定義できる。

言わばこのように在りたいと願う存在意義であって、方針(ポリシー)は、実現すべくための具体的な方向性ではないだろうか。

では、フィロソフィーという企業哲学とはどのようなものだろうか。

例えば、顧客第一主義に近い言葉を経営理念に掲げているところは多い。つまり、その一点だけを取り出せば目指すべき理想の企業像は同じということになる。

理念が一緒であっても、それを実現させようとする事業内容や商品は勿論異なる訳だから、その会社の姿は一緒になるはずがない。それが例え同一の業界、業態であっても、経営方針が異なるから、これまた会社の姿は一緒になるはずがない。

では、これは、方針の違いによるものからくるのだろうか。

私は、これまで多くのIT業界の経営者と会ってきた。そのため、それらの経営者と会ったときの感覚から、これまでは経営理念や経営方針の違いが会社のカラーを形成しているものと思ってきた。

しかし、最近になって全くの勘違いであることに気づいた。

ある会社は、東京に本社があって、地方に支店組織があった。このような会社では、地方も含め全社一体となった経営理念や方針を浸透させるのに時間がかかる。"地域特有の事情"とやらにできない理由を突きつけられるからだ。

その会社が、地方組織を分社化した。できた会社は、新しい経営理念と経営方針を掲げ、浸透させるように取り組んだ。

数年後、その会社の文化は、以前支店組織であったころと何も変わらないカラーを持っていた。

また、ある会社では、積極的なグループ会社化を図り、子会社に役員を送り込んだり、社長自らも子会社を兼務していた。

できるだけ子会社同士が競合するのではなく、特色が出せるようにとサービスの違いなどによって事業ドメインを別け、それに伴って経営理念も独自に掲げさせた。しかも、親会社の関与を緩やかに、自主採算、自主独自の会社にしようとした。

しかし、できあがった数十社の会社のカラーは皆同じ色をしていた。

なぜ、経営理念や経営方針が全く違うのに、同じ企業カラーを持つ文化ができるのだろうか。

もし、全く何の繋がりもない会社同士であれば、恐らく、同じカラーの企業文化を作ることは極めて奇跡的なことだ。

ここに答えがある。

奇跡的な現象が、繋がりがあるというだけで、むしろ必然的になってしまう。

これは、その繋がりに絡んだ創業者たち(株主、社長、役員)のDNAを引き継いでしまうからに他ならない。

このDNAの一つ一つが経営者の人間哲学であり、出来上がったDNAが企業哲学となるのである。

ひとつの例で言えば、経営理念を掲げ、本気で浸透、徹底させようという経営者の哲学があれば、自ずと例外は認めない強い信念があるはずである。

このような強い信念を持った経営者が企業を率いている場合であるならば、恐らくその経営者が別の企業を経営した時には、その経営理念にあった行動を貫くだろう。そのような場合には、同じ経営者が別の企業を経営しても色の違う企業文化を形成できるはずである。

ところが、元々自分自身に信念のない経営者がどんな経営理念など掲げても、意味のないものだから、その人がどんな会社を作っても同じカラーの会社にしかならないのである。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2005年12月17日 22:56




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