【堀田信弘の今日の語録】 2010年9月 3日 『 左手と右手は、矛盾だらけだが、決して片方が無くなっても良いと言うものではない。矛盾の両輪は、私の目指すところ。』


起業・独立  「活・喝・勝」


独立の意味

私は、自分のミッションである起業家支援という仕事柄、多くの独立志向を持った若い人たちと出会うことが多い。 時には大学在学中の学生、時には独立を夢見て入社を希望するものなど様々だ。

私の感覚的な印象では、二つのタイプに分類できる。

片方は、起業家タイプ。字の如く何か新しいビジネスを起こしたいと考えている人だ。

もう一方は、独立家タイプ。うんざりした現状から飛び出し、自分のやりたいようにやりたいと考える人。

どちらのタイプも、一家の主として独立したいという目標は同じだが、目的が独立か否かで違ってくる。しかも、 独立をスタートと捕らえるか、ゴールと捕らえるかでまた考え方が大きく異なってくる。

起業家タイプは、独立をスタートと考える。

だから、独立は目的ではない。単なる一歩にしか過ぎない。これから新しい夢への第一歩であり、苦難が始まると予測しているのだ。

ところが、独立家タイプの中には、独立をゴールと思い込んでいるものがいる。会社を飛び出し、 何名かの仲間たちと一緒に独立を勝ち取ると言った感じだ。認めてくれなかった上司から開放されることを望み、 独立戦争を起こして新しい旗を立てるようなものだろうか。このタイプは、独立を目的に考えており、目標と目的が混乱している。

私が出合ったこれまでの経験では、動機を語るときの第一声が、新しいビジネスをやりたいと答える起業家タイプは2割、 残り8割が独立志向のタイプではないだろうか。さらに分類すると、独立志向タイプの8割は、独立そのものを目的と考えており、 明確な事業ビジョンや目標を持っているのは2割しかいない。

ビジョンを持って独立する人と、独立してからビジョンを掲げる人、どちらが成功するかと言えば、”皮肉”にも大差はない。

実際に、順調に経営している経営者を見ても、独立の時の話どころか、現時点でも何となく経営している人が実に多いこと。

では、その差は、何に表れるか。

私の勝手な考えだが、集まる人材に差がでると思っている。

ある程度の経営経験を積んで行くと、「オレは何れ引退するから、独立したい人や将来社長になりたいような人材がほしい」 ということを口にする社長が多い。

そのように話す社長の会社の約8割は、後継者やナンバー2が育っていない。何故なら、心底から”独立”を歓迎していないからである。 さらに、”何れ将来と”考えているから、現状直ぐに”独立”されては困ると考えているからである。

そのような会社の創業のことを聞いて見ると、実に前述の「独立を目的としていた」タイプであることに気づく。

自分が起業したきっかけ、独立したきっかけは、その後の経営姿勢に必ず表れる。全体の約2割程度しかいない起業家タイプには、 学生の前で起業家セミナーを開いたり、将来社長になりたいポテンシャルの高い人材が入社を希望してくる。どうやら学生に聞いて見ると、 全く就職もしたこともないのに、社長の話を聞いて、起業家精神というものの匂いを感じるようだ。

これは、起業家を目指している人にしか嗅ぎ別けることができない匂いだ。

私も、かつてのお客は一切捨て、全くゼロからの全く新しいビジネスに飛び込んだ。 若い起業家を目指す人たちの気持ちも見えるような気がするし、彼らが匂いを感じることができるのも何となくわかる。

だからと言って成功するか否かは別物だが、独立を目的とした人の会社は、独立する芽を潰したり、 自らが分裂独立したのと同じ分裂騒ぎが相次ぐようだ。せめて、独立の前に、なぜ独立するのかではなく、独立後に何を目指すのか、 何をしようするのかをしっかりと持ってほしい。

自分が独立した時の背景は、また、歴史を繰り返すことを肝に銘じて。

 

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投稿者 :堀田信弘: 2006年2月 5日 13:54