「大胆かつ繊細」という全く相反するこの二つの感覚は合わせ持つことは、経営者にとってとても重要なファクターである。
昔から、成功している商人は、投資する時には大金でも大胆に使い、経費や売上は一円でも無駄にしないと言われている。
大胆かつ繊細というのは、何もお金の使い方だけを指すものでもない。
追い込まれたときに大胆な判断をし、順調なときほど慎重な判断をするという判断力も極めて重要なことである。
実は、大胆かつ繊細という能力は、特段際立った能力でもなく、極普通の人が持っている能力である。
例えば、ある平凡な人が宝くじを当たったとしよう。大抵の人は、家か車を買うことを考え、直ぐに行動にでるだろう。 昨日まで夢のような品物が、これを買うと決断した瞬間に買えるとなれば、普通の人は大胆な行動に出るはずだ。
また逆に、給料前日になると、普通の人は、明日の給料日を前に少しは贅沢を控えようと考えるだろう。 給料日前日でもお金が有り余る人ならともかく、家計を任させている主婦などは、 たった一日くらいは我慢しようという気持ちが起きるのが普通のはずだ。
大胆かつ繊細は、誰にでもある能力だ。相反しているこの能力は、普通の人が普通の感覚で、普通に使っていたならば、 これば別に能力とまで呼べるものではない。ただ、普通に考えているだけ。
経営者である社長は、何人もの社員を持ち、その社員の家族も含めると、大勢の生活の行方を左右するたった一人のリーダーである。 そのリーダーは、普通の場面でももちろん普通の判断をし、そうでない場面ではそうでない判断ができなくてはならない。
経営者が、全く逆の大胆かつ繊細な判断をしたらどうなるだろうか。
経費は大胆に使い、売上は一円なんてどうでも良いと考えたらどうなるだろうか。一千万円も一億円も一円の集まりにしか過ぎないのに、 湯水のごとくお金を使い、大雑把な感覚でお金を捉えていたら、経営など成り立つはずがない。
また、一刻も早く決断して先に物件を押えれば、これまでにない最高のチャンスになるという時に、物件という森を見ないで、 細かい木を一本一本眺めていては、他に奪われてしまうだろう。
順調なときに大胆な判断は、誰にでもできる。お金があるときにお金を使うことは誰でもできるのだ。経営者は、お金が無くても、 投資しなければならないし、お金があっても貯めなくてはならないときがある。
大胆かつ繊細。
実は以外に難しい。全く逆の行動をしてしまう人が多いのである。
私も大胆かつ繊細にできないことが多々ある。自分なりに反省、気がついているのは、 その時の精神状態に左右されることが実に多いということである。
精神状態は体調にも左右されるし、家族の中の出来事にも左右される。どんなに大胆な決断をしようと思っても、気が滅入っていては、 中々思い切りができない。有頂天になっていると、小さなミスに気が付かなかったりもする。
大胆かつ繊細な判断ができるかは、どうやらこの精神状態を健康な状態に保っていることが重要そうだ。
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投稿者 :堀田信弘: 2006年2月15日 10:06
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