【堀田信弘の今日の語録】 2010年7月31日 『衰退の陰は、発展と共に常に忍び寄っている。』


組織について  「活・喝・勝」


教育と訓練

組織作りは、人作りと言われる。私が考える人作りとは、教育と訓練である。教育と訓練の違いは、二通りある。

一つ目は、教育とは自らが自らのために行うものであり、訓練とは、組織が課すものであると言える。

例えば、学校のPTA活動の組織作りを例にとると、毎年新しい会員が入ってきて、毎年古い会員が抜けていく。しかも、ボランティア活動であり、元々関心の 少ない人や、関心があっても多忙で参加できない人など、企業の組織作り以上に難しいところがある。

しかし、永続しなければならない組織であるから、最も重要なことは如何に新しい会員を組織の一員として活動に参加させるかということになる。

そこで重要な ことは、教育と訓練ある。PTA役員は、各PTA会員が自発的に考えるための企画を行い、自らがPTA活動に関心を持つようにする、それが組織を支えるための会員への教育である。さらに、一定の縛りを付けて半ば強制的にPTA活動に参加させ、活動経験を体験させる言わば訓練も重要となる。

PTAという組織であっても、会を継続的に発展させるためには、あまり意識していないかも知れないが、実は教育と訓練という考えが入っているのである。

また、教育と訓練は、別の分類方法もある。

教育とは頭で考えさせ知識を得ることであり、訓練とは体を動かして経験を得ることと定義できるのではないだろうか。

企業で考えると、教育と訓練は人作り、すなわち組織作りには重要なテーマである。経営者にとって、組織作りは最も重要なことであるが、リーダー自身がどんなに能力があっても、人作りの考えがなければリーダーが考える組織は形成できないと言っても過言でない。

教育については、どの会社でも必要性が理解されている。その方法は、OJTが中心であったり、
集合教育という形でセミナーを聞いたりと様々である。しかし、訓練については、あまり理解されていないように思う。

教育と訓練を混同して行われている場合もあれば、避難訓練などのセレモニーと捕らえられている場合もある。または、軍事訓練をイメージしてしまうのだろうか、訓練そのものを誤解している場合もある。

私は、前述の通り、訓練とは、組織が課すものであり、かつ、実際に体を動かして経験させることであると定義している。

これに対し、教育とは、自らが進んで知識や技能などを身に付けるものであると定義できる。

つまり、組織が組織を強化するためにやることは、教育の機会を与えて各人の能力を高め、
訓練によって組織の特徴を高めることである。だから、企業にとって、教育だけでは個々の力は上がっても、組織のチームワークなどといった組織固有の力は訓練なしでは強化されないのである。

ではどんな訓練が必要なのか。

私の考える訓練内容は、単純である。言われたこと、決まったことを徹底することである。例外なしに徹底させること、平凡なことを継続させることは訓練なしにはできない。避難訓練では、理屈なしに誘導に従わなければ、速やかな避難などできやしない。

それを一々、その方法はどうだとか、私はこちらに行くだとかを許していたら、実際に災害があったも避難などできない。

何度も何度も言われた通りに避難して、そこであがった問題点はその訓練を総括した人が修正する。修正を繰り返し、できるだけ効率の良い避難方法を見出す、これが訓練である。

このように避難訓練と同じようなことを、日々の業務でも行うことが私の考える訓練内容なのである。

決まるまでは徹底して議論しても、決まったら屁理屈を言わずとにかく走るようにする。

こんな単純なことでも、訓練し続けなければ継続できる組織にはならない。その差が、組織の力の差になるのである。

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投稿者 :堀田信弘: 2006年4月26日 12:37