もし、「99.9%の客はその商品を買わない」と言われたら、誰でもそのビジネスは止めようと考えることだろう。99.9%という数字を聞いただけで、可能性は全くないと考えるのが普通だ。
しかし、「0.1%のお客が買う」と言われたらどうだろうか?
0.1%と言えば、1000人中ひとりの計算になる。今、インターネットのビジネスにおいて、この0.1%がいかに重要かが言われ始めている。折角、きれいなホームページを作っても、実際にネットを通じて購入してくれる人は、1000人中ひとり程度しかいない。
もし、一桁多い100人中ひとりが買うようなサイトがあったとすれば、そのサイトは奇跡的に素晴らしいサイトである。言い換えれば、99.9%そのようなサイトは滅多にありえない。
たった0.1%のためになぜホームページが必要か。
そんな確率の悪い見込み客のためにホームページは必要なのだろうかと疑問を持つ人も多いだろう。
しかし、インターネットの世界では、マーケットが日本国内全域であり、あるいは世界中の人を相手にすることができる。そう考えると、1000人中ひとりにしか感心のないニッチでマニアックなものであっても、0.1%の人が大ファンになるような特別なサイトになっていればビジネスとして成り立つ可能性があると言う訳である。
これは、リアルな店舗ビジネスでは、中々実現できるようなものではない。
マーケティングの最低限の要件である商圏人口に左右されるからだ。
このように99.9%という大きな数字を聞くと、逆の見方の小さな数字の可能性を見失ってしまう可能性が秘めているのである。
一方、逆に大きな数字で一見確率が高いと思われるものでも、ビジネスとして上手く行かないケースもある。
例えば、銀行のビジネス。0.001%の金利で預金者から資金を調達する。その調達した資金は、2%の利息をつけて貸し出される。
通常の商売に照らして考えると、1円で仕入れた商品を2000円で売っていることになる。利益は1999円というものすごい利益率になる。
本来、銀行は、このことだけを忠実に行っていれば、簡単に利益体質の高い経営が行えるはずである。しかし、現実は、不良債権の問題や、行員のバカ高い給料のおかげで、まともな利益もあげられず、お役所日の丸的な態度で貸し渋りなどのような怠慢経営に陥っている。
一方、最近、問題となっている消費者金融の企業。言わば1%で仕入れたお金を15%から20%もの高い金利をつけて貸し出している。
東証一部上場している消費者金融の会社も多く、IT企業の最後の行く末は皆ファイナス事業に向かっている。商工ローンなどの企業向けも含め、銀行がまともに貸さないような相手に貸すだけでものすごい利益を上げ、貸金業がいかに儲かるかがわかる。
しかし、よく数字を見てみると、銀行は2000倍もの付加価値をつけて売っているのに対し、ノンバンクは高々15倍から20倍程度だ。
普通に考えれば、仕入れ商品を2000倍の価格をつけて売ったほうが遥かに利益がでるはずなのに、その100分の1の付加価値しかないほうが利益がでるのはなぜだろうか?
確率という数字があてにならないのかがわかる。
違った見方をするだけで、たとえ付加価値の少ない薄利の商品であっても、そこに需要がある限り、やり方次第では利益がでるのである。
確率よりも可能性に対して真剣に考える経営者になりたいものである。逆に言えば、確率で判断することは、別に真のリーダーでなくても誰でもできるものであり、それは判断というよりはリスクヘッジした普通の人だ。
私は、どれだけの大きな可能性があるのか、どれだけ他に類のないようなものなのか、そんな夢のようなアイデアの実現について、真剣に考えてみたい。
そして、部下の能力についても、同様に確率より可能性で見守りたいと考えている
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投稿者 :堀田信弘: 2006年5月24日 07:48
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