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企業経営について  「活・喝・勝」


語る力

経営の資源と言えば、ヒト、モノ、カネというのは経営者であれば誰でも知っていることだ。昨今頻発してる経済事犯を見ると、どうもこのヒト、モノ、カネの順番が違っているように思う。


カネ、モノ、ヒトの順番で経営したらどうなるか。

成果報酬という名目でカネをニンジンにぶら下げ、カネを獲得する能力が低ければクビとなり、
カネを振り回してヘッドハンティングをしたり、カネ、カネ、カネの経営。

カネで会社を売り買いし、簡単にモノを手に入れ、要らないモノは切り捨てることで、収益をあげる。そこで働くヒトは、モノのように右から左に簡単に移らされる。

経営の資源のヒト、モノ、カネは、バランスを求められているのではなく、何を大切にするかの順番が経営ポリシーとして表れるのである。

「人は石垣、人は城、人は堀」と言われるように、企業の発展はヒトの力にかかっているのである。ヒトの力とは、それぞれの能力であり、それらをフォーメーション化したときの組織力であるが、すべての始まりはヒトのやる気に依存する。

経営で最も大切なものがヒトであるならば、ヒトのやる気、モチベーションを高めることが経営者のやる仕事だ。「人は石垣、人は城、人は堀」になるためには、能力以上に踏ん張ることができる精神的にタフな集団が重要なのである。

精神的にタフな集団は、サッカーを見てもわかるように、国のため、監督のため、チームのためという何れにしても組織のために戦うという心がひとつになっていなければ、集団プレイで相手に勝つことはできない。

例え、個人技に優れていても、自分のためだけに戦う個人主義のプレイヤーであったなら、誰からのアシストを受けなくなる。

しかし、ヒトというのは、組織のためという大儀名分があって、最終的には個人のため、家族のために動くのである。

つまり、組織の一員としての意識付けを行い、組織が勝つことが個人のためになるという幸福のサイクルを確立する必要がある。

そのためにリーダーがやるべきことは、ヒトのモチベーションを高めることにつきる。

ヒトは、たった一言の言葉でやる気を出し、たった一言の言葉でやる気を失う。

たった一人のヒトが不安を持てば、同じ気持ちの周囲のヒトに伝染し、不安が不満になる。たった一言の言葉が、組織を崩壊させてしまうことさえあるのだ。その逆に、たった一人がリーダーのファンになれば、その一人が、リーダーの良さを伝え、リーダーに代わって言葉を繋いでくれる。たった一言の言葉が、ヒトを感動させ、組織を奮い立たせることだってあるのだ。

リーダーの語る一言の影響は大きい。

語る力は、話す力ではない。話の上手下手ではなく、想いを語ることである。話が下手でも、何とか判ってもらおうという気持ちが強ければ、真剣さが伝わることだろう。これが語る力だ。

語る力は、ヒトを引き付ける力と言い換えることができる。

語る力がないリーダーは、部下を見下ろしているのか、部下への愛情が薄いのである。「人は石垣、人は城、人は堀」というヒトを最も重要しする意識が極めて強くなければ、決して語ることはできない。

どんな経営者でも、採用するときは、何とか入社させたいから、表面だけの語りをするが、そんな表面的な冷たいリーダーには、何とかこの人のために踏ん張ろうという気は決して生まれない。

リーダーの語る力、これが企業力を高める最大の力であると言っても過言でない。

語る力は、真剣にわかってほしいという伝えようとする愛情がなければ強くならないのだ。誰しもが簡単に身につけることができるような力でもなければ、誰しもが身につけることが可能な力である。

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投稿者 :堀田信弘: 2006年6月19日 11:49