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経営者について  「活・喝・勝」


オープンな心

日本中でこれほど、警察官がいる場所はないかも知れない。約200メートルおきに警視庁の警察官、掘りの上には皇宮警察が24時間立っている。

交番は4つある。この場所は、東京のど真ん中にデカッとある皇居。約100メートル毎に敷石がある。都道府県名と県花が書かれている。その数は、47個とプラス3で50個。3のうちのひつは、千代田区、そして残り2つは花の輪という絵。つまり、皇居一周は約5キロある。正確には4955メートルだとか。茨城県のところに1.2キロという表示がされており、千代田区の2キロ地点まで100メートルおきに表記があるのに、そこから先は、滋賀県の3キロ地点まで表記がない。不思議なことに、茨城県の1.2キロより前は表記がなく、どこがスタートか判らない。

滋賀県の3キロ地点からは、また100メートルごとに4.7キロ地点の長崎県のところまで表記されている。また、そこから先の表記はない。何か意味があるのだろうか。茨城県が1.2キロ地点だから、逆算すると宮崎県のところがスタートであり、ゴールになるようだ。

なぜ、こんなに詳しいかというと、実は、先週より皇居一周のジョギングを始めた。

朝6時、マンションを出て、大手町を抜けて、大手門よりスタート。平川門の毎日新聞社の前を走り、きつい上り坂。北桔橋門から乾門、イギリス大使館の前を通って、千鳥が淵公園、半蔵門、国立劇場、最高裁判所、国会前交差点、そして桜田門を抜け、広大な皇居前広場を通り、丸の内のビル群を見ながらゴールする。これが山の手線で言う内周り。その逆の外回りでは、東京タワーに向かうように走り、国会議事堂が光って見える。同じ一周でも2度楽しめる。

都内で、一度も信号に止められることもなく走れるところは他にないだろう。何とも気持ちが良い。朝は走っている人が多く、その一割は外国人。

なんと言っても気分が良いのは、帰りに大手町から赤レンガの東京駅前の傍を抜ける時。朝の東京駅は、テレビCMで見たことがあるように、一斉に東京駅から丸の内、大手町のほうに飛び出してくる。何千人もの背広を着た人が、どっと歩いてくる。それを、Tシャツに短パン姿で、逆行して東京駅方面に向かう人は、ほとんどいない。何とも不思議な優越感だ。

人生の中で、都心のど真ん中で生活できることもそんなにないことだろうと思い、それなら皇居でも走って見ようかと思い立った。正直に言えば、東京に来てから相当な運動不足で、体重の増加傾向が止まらなかった。

ランニングシューズを買い、やる気満々だった。3日目あたりから筋肉痛。幸いに天気が良い日が続き、何とか5日間走り続けることができた。

一ヶ月ほど続けてから、この内容をブログに書こうと思っていたが、このまま3日坊主になるのは嫌なので、あえて公表。

ここで言ってしまえば、続けられるのではと。

禁煙も同じだが、タバコを止めることを皆に公表したほうが止めることができる。言わないでいると、途中で投げ出しても誰にもわからないから、無言無実行な人間になる。

私は、有言実行な人間になりたい。有言とは、考えをオープンにすることだ。考えを伏せること、隠すことは、必ず不正を生む。経営もオープンにしたい。

最近のベンチャー企業の若手経営者は、株式公開(IPO)を"目指す人"が多い。上場することを目標にしている。その意義がしっかりしているのであれば、別に上場すること事態が悪い訳ではない。むしろ、どうせ会社を成長させたいのなら、どの会社も上場を考えたほうが良い。

でも、上場することが目標になってはダメだ。目標イコールゴールという考え方は、上場でキャピタルゲインを儲けようと考えるからだ。そのような考えで上場した会社は、次々に業績が悪化し、株価は下落、社員は辞め、上場廃止に追い込まれ、ついには倒産に向かう。オーナーだけが売り抜けて大金持ちになる、そんなバカな経営は許しがたい。

なぜ、上場するのか。それは、資金を直接市場から調達するという目的のためだ。投資して事業を大きくしたいから資金の調達が必要になるのだ。そのためには、株価を上げる必要がある。株価をあげるには、業績は勿論、株主より支持される経営でなければならない。

株式を公開するというのは、つまり会社の内情をできるだけ公開し、経営をオープンにして株主より評価してもらうことにある。経営者自身がオープンな心を持っていなければ、経営のオープン性は保てない。

上場すると、上場を維持するための維持費は一億円を超える。IR活動や監査法人への支払い、監査役の常勤、そのほか経理と総務の強化、瞬時に四半期あるいは月次決算が出せる仕組み作り、障害者の雇用など、上場企業は公な企業としての責任が大きくなる。経常利益が一億円を楽に越えるような体制でなければ、上場しても維持できない。

私は、上場することが全てだとは思っていない。それは目的にしてはいけないと言う意味で、手段にするのであれば、上場もそのひとつの方法だと考えるる。何れにしても、上場するかしないかは別に、いつ上場しても良いくらいの気持ちで、経営の透明性と、倫理観は追求しなければならない。

オープンな心とは、公表すること。公表することで責任を自覚し、有言実行の気持ちでやり切るプレシャーを持つ。失敗も成功も公表し、批判を甘んじて受け、反省し改善する。改善策を公表し、今度こそやり切るという強い意志を示す。これを繰り返せば、最初よりも少しづつ良い結果を生むことは間違いない。

人間関係でも、こちらが心を開いていかなければ、相手も心を開かない。相手がどうであれ、こちらがオープンな心で接すれば、相手に好かれようが嫌われようが、単にひとつの相性の結果にしか過ぎない。こちらが心を開かないで、相手をどうこう評価しようとしても、相手に悪い評価を受けるだけで、相手に好かれるはずがない。

オープンな心を持つ。云うが易し行うが難し。それでも、経営者は、オープンでなければならない。そうでなければ、会社の雰囲気は噂話が飛び交う風通しの悪い組織になる。それは経営者がオープンな経営をしていない証だ。 人事制度でも何でもブラックボックスがありすぎるのは、全て経営者がオープンな心を持っていないからだ。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2006年7月 1日 10:40