【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


世の中について  「活・喝・勝」


労働と仕事

PTA活動の中で、奉仕作業というのがある。グランド整備や草取りなど年に数回実施される。広い学校の敷地だからPTAの力がなくては中々綺麗にはできない。そこで、全PTAが協力して作業を行う。

何度か参加してみると、とても一生懸命に働く人と、そうでない人に明らかな差があることに気づく。一生懸命に働く人は、汗だくになってあちこち動き回り、声を掛けて先頭に立って働いている。もう一方は、何をして良いか判らず、呆然と立っているか、おしゃべりして指示があるのを待っている。作業が終わってみると、誰もサボっている訳で無く、最終的には皆汗をかいて、ヘトヘトになっているのだが、その疲労感が違う。

毎年、様子を見ていると、この前まで動かなかった人が、今回は進んで汗だくになっている人に気がついた。そこで、誰でもが、進んで働く人になり得ることに気がついた。

それは、PTAの役員に任命することだ。

役が人を作るというとおりに、役員になると、役員の中で役割分担がされ、その範囲の責任を持たされる。しかも、役員になると、自分が動かなければ、そして声をかけて指示しなければ、周囲の人が何もしないことに気がつく。これは役員になってみないと気がつかない。

私は、この様子をみて、100人の社長を誕生させようと考えた。

現実に、ドリームクラスターグループには、3人の社長がいるが、何れも誰よりも働く。しかも、前職の部長の時よりも遥かに成長し、大きな成果をあげる。

社員と社長とでは、働くことの意味が鮮明に違うことが判る。

"働く"ことを英語で表すと、Lobor と Work という二つの単語がある。 It lobors を略すると"働きます"となり、 It works を略すると"働いています"となる。

"働きます"というのは、人から指示されれば"働きます"ということであり、簡単に言えば"労働"のことだ。これに対し、" 働いています"と言うのは、自らやることを見つけ、考え自主的に働いていること、つまり仕事をしていることである。

労働と仕事では、同じ時間、同じ量の働きをしても、その疲れ度合いが違う、そして成果も違う。

同じ草取りであっても、目的意識、責任感を持って仕事をする人と、仕方なくやらされている労働者とでは、疲れ方も違う。肉体的に疲れる労働者に対し、仕事をした人は精神的に疲れる。

学校のボランティア活動だから、何の見返りもないのに関わらず、労働と捕らえるのと仕事と捕らえるのとでは、相当な差が生まれる。それも人は、役を持たせただけでダイナミックに考え方が変わることがある。人間とは不思議な動物である。

役という使命は誠に大きい。

だからと言って、会社で言えば、誰でも役職者にして良いものではないのは承知している。組織を作る上では、適材適所で役が人を潰してはならないからであろう。

ドリームクラスターに限って言えば、社長以外の役職はほとんどない。勿論、小さい会社だからということも言えるが、組織をフラットにしたいから、余計な職種は無用なのである。極端な言い方をすれば、100人の社員がいる会社より、たった一人の会社の社長が100人いたほうが遥かに成果は高い。

売上100億円の会社を作ることは極めて難しい。しかし、1億円の会社を100社集めることは、100億円の会社を作るよりも遥かに簡単だ。それが、ドリームクラスターのやり方である。

どのように働くか、その考え方が生産性に大きく関係するのである。それには、目的意識と責任、そして裁量権を与えなけば行けないのだ。どんなにムチを打っても、働かされていると考えているような状態では、良い結果は生まれない。

私のPTAでは、一人一役運動を進めている。一人に仕事は集中しないように、各自に少しづつ役を分担して持ってもらい、それぞれの負担を下げ一方で、PTAに参加する意識を高めようとの狙いからだ。その成果は次第に出つつある。誰でもやりたくないPTA活動でも、全員が何らかの形で参加するようにすれば、行事の数を晴らさなくても、行事の担当者を分担するだけで負担を軽減して成り立つ。

この考えは、会社経営でも役に立つはずである。会社であれば、給与がもらえる訳だから、むしろPTAよりも遥かに簡単に導入できるはず。労働者の数より仕事をする人の数を増やしたほうが、生産性は高い。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2006年7月11日 08:03