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メールを一刻も早くさばく

私に来るメールの数は、迷惑メールも含めて1日に300~500通になる。旅行などに行って2日間も見ないでいるともう見るのがうんざりさえする。だからこそ、特別な事業があってどうしても見られない日以外は、最低でも朝、晩の2回はメールに目を通す。そうすればどんなに溜まっても100~200通、片っ端から返信を出して、30分くらいでやっつけられる。

メールの処理には、ある程度コツが必要だ。

人それぞれ違うだろうが、メールの数が多くなると、この方法しかないと私は断言する。それは、来た順に一通づつ片付けることである。最も単純な理屈だ。

この結論に達するまでの私は、後で処理しなければならないメールとそうでないものを分類した。返信をしなくても良いものを片っ端から読み、返信するものを別フォルダーに移して、重要なものとそうでないもの、応えやすいものそうでないもの、といった具合に分類して処理した。

しかし、この方法は、数が少ないうちは”何とかなる”が、数が多くなると上手く機能しない。それと”何とかなる”というのは、余程すばやく処理する能力、気持ちがないと、自分が勝手に分類した通りに、処理遅れが発生するという”致命的”な弱点を持っているのだ。

この”致命的”な弱点は、時にクレームとして現れる。

先日、ある会社の会長よりクレームあり。「数日前にメールを出したのに、そちらの社員から返信がない。」と。その人は、「初めてじゃないよ」と続けた。

私は、ドッキとした。

私が社内に出すメールにも、返信が遅いと感じていたからだ。しかも、催促しないと出してこないことさえあった。

メールというのは、何百通来ようが、相手にとってはたった一通である。その一通の返信が遅ければ、残り何百通の処理をしていたとしても、対応が悪いと映るだろう。

つまり、自分勝手に分類して、対応の遅れを発生させるような”致命的”な考え方では、メールが多くても少なくても問題があるのだ。

社長に関して言えば、メールは土日の休日でもできる限り見るようにすべきである。四六時中メールを見ていろとは言わない。最低でも一日一回、できれば朝晩2回を見てほしい。そして、見た順に次々に処理する。そもそも社長は休日であっても24時間、会社のことを考えていなくてはダメだ。その気持ちがあれば、メールを見ないでいられるほうが不思議でならない。休日くらいは、仕事から解放されたいと考えているのだろうか。そうだとしたら、人を雇うのではなく、雇われる側になるべきだ。

もうひとつ、顧客対応に関する事件があった。

私は、ある会社の社長に電話入れた。これまで何度か会っている人だ。すると、電話を取った女性が「社長は手が離せないので、要件をメールで入れてほしい」と告げられた。

こんな経験は初めてだ。

打ち合わせ中だとか、居留守を使われたほうがなんら疑問を持つこともないのに、手が離せないということあり得るのか私には理解できない。

手が離せないほど忙しい状態であっても、私なら、「済みません、後でかけ直します」と応える。その間、何秒かかるというのか。

このやり取りは、メールについても言える。

レポートを作成していたりする時は、割り込まれるのは誰でも嫌なものだ。だから、電話にも出たくない気持ちも判る。そういう人は、当然、その仕事が一段落しないとメールにも目を通さない。

私は、社長はパラレル(平行)で仕事をするべきだと考えている。

パラレルで仕事をするということは、割り込みができるということである。

例えば、私は、レポートを作成しながらも、メールが来たことを知らせるポップアップが上がったとき、あるいは、数十分には一回は必ずメールに目を通すようにしている。そして、レポート作成を中断して、返信すべきものは、その場ですぐに返信する。ゆっくりと考えなくてはならないものは、そのように返信すれば良い。問題なのは、今は忙しくて考えられないから、返信しないことだ。しばらく時間をくれと返信できないのが問題なのである。そのようにすれば、何十通か溜まったメールでも数分で返信できるはずである。

これができないのは、仕事の邪魔をされたくないという心理があるからだ。それはつまりパラレルで仕事ができないことを自白していることなのである。社長の仕事は、常に割り込みが起こるものであり、それを許せないパラレルで仕事ができない社長は社長ではない。

メールとは、そもそも相手がすぐに見る状況にいるかいないか判らないから、緊急を要するものではない。急ぐものであれば電話で行うべきなのも当然承知している。では、緊急を要しないからと言って、そのメールへの返信は何日も遅れて良いのか。

外出しているときもあれば、会議中のときだってある。家族と温泉旅行に行っているときだってある。何も、四六時中メールを見られるようにパソコンを持って、一刻も早く返信しないといけないと言っているのではない。

旅行で見られなくても、会議中であっても良いから、その後にメールを見た瞬間に直ぐに返信できるようにしなくてはダメだ。かつ、平日日中の机の前にいるときは、どんなに締め切りが迫っている仕事に取り掛かっていたとしても、メールには目を通すべきだ。

なぜなら、それが社長の仕事であるからだ。一般の社員と違って、社長自身が忙しいからと言って、メールを見る暇がないというのは、メールを送ったほうからすればナンセンスなことなのである。その社長が忙しくてメールに返信できないのは、部下を使えないからか、それとも送ったメールを見ていないからか、あるいはそのメールへの返信を無視したのか、送った側は自由に詮索する。何れにしても、だらしがない社長としか思われない。

それくらい社長がパラレルで仕事をするということは重要なのである。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2006年10月15日 19:12