子供が誕生するまで十月十日。これから生まれてくる赤ちゃんに話をかけ、胎教を行う。妊娠から誕生までの間は、期待と不安で一杯だ。
4月に新しい子供が誕生する。
いよいよ臨月を向かえ、誕生に向けて準備が始まった。これは、ドリームクラスター・グループの新子会社のこと。
命名の準備も始まり、どのように育ってほしいか考えながら、おなかの中にいる子供に語りかけている。構想から10ヶ月、赤ちゃんを産むのと同じように、何人目の子供であっても、その期待と不安は一緒である。何社目であろうが、無事に育ってほしい、立派に歩けるようになってほしい気持ちはいつも同じ。何社設立しても、設立前の親の緊張は高まる。
今年に入ってからでも、もう3社目であるが、誕生させることはそんなに容易いものではない。そんな安易ではないのだ。
犬が一度に何匹も出産するのと違って、会社設立は赤ちゃんが誕生するのと同じと考えている。なぜなら、会社という法人に魂を入れるのは、人間である社長が新会社の誕生と同時に社長として誕生するからである。
ドリームクラスターの目標は、100社設立とは別に、100人の社長誕生というものがある。ただ、会社を設立していくのではなく、新しい仲間に新しい会社の社長になってもらいたいという想いからである。だから、新しい社長が誕生するということは、私の気持ちでは、赤ちゃんが誕生するのと同じくらい神聖で、大切で、期待と不安で緊張するのである。
赤ちゃんと違って、会社設立は、登記手続きをして資本金を振り込めば完了するから、産みの苦しみというものはない。しかし、産みは易しだが、育てるのは決して易しいものではない。
会社は、誕生してからが勝負だ。人間の赤ちゃんは、健やかに育つように、大切に育てられる。まめにオムツを交換し、泣きだせばミルクを与え、あやす。静かな環境で、寒くないようにして眠らせる。
会社の場合は、人間と違って、野生にいる動物のようなものではないだろうか。
生まれた瞬間から、外的の危険にさらされる。馬であれば、誕生して数時間で立ち上がり、敵が来たら逃げられるようになる。自分の身は自分で守るよう誕生したときから教えられるのである。ライオンであれば、親が崖から突き落とし、勇ましく育つよう訓練する。
会社も、生まれた瞬間から、身を削るように支出が始まる。いち早く、自分の力で食べ物を口にできるように売上を立てなければ、数ヶ月も持たないであろう。
ドリームクラスターの子会社の社名は、何れも「スター」という文字が語尾についている。それは、親、子、兄弟の意識を持ってほしいからである。語頭の冠を揃えていないのには理由がある。
大企業の子会社は、必ず、冠に親会社の名前を入れ、ブランディングを保とうとする。ドリームクラスターはそれをしない。親の名前をもらうということは、親の名前で商売するということである。親が築き上げたブランド力を使って、生まれた瞬間の赤ちゃんが、少しでも早く歩けるようにしたいという親心なのだろう。
とても優しい親だ。
私は、違う。ビジネス社会という野生と同じような環境で、歩き出すのには、親を頼りにしていてはいけないと考えるからである。ライオンと同じように、崖から落とし、這い上がれるようになってほしいというのが私の気持ちである。
日本の政治家は、圧倒的に二世議員が多い。カバン、看板、地盤を受け継ぐから、選挙に強いのである。親から引き継ぐということは、政治家ではなく、商売を引き継ぐ政治屋の姿である。そこには、人間として信念や生き方や、政策、思想が見えてこない。
政治屋がいる以上、日本の政治を変えようという信念と志を持った、何ら知名度のない有能な人材が活躍することは困難である。タレント議員ような有名人でもなければ、日本は変えられないのか、悲しいことだ。
では、経済界ではどうだ。一流企業は、カバン、看板、地盤を受け継ぐ、子会社を誕生させている。しかも、年老いた親の寿命を延ばすために、親から子供に社員を移し、リストラを進めて、子供も苦しめる。親が黒字で、子が赤字。親の給料は高く、子は安い。そこには、親心はない。
日本は、少子化社会に陥り人口減少で国が衰退する。会社の廃業数が起業数を上回り、日本を支えた中小企業会社が減っている。ドリームクラスターは、日本で唯一の、会社と作る会社になって、多くの起業家を排出したい。
またひとつの生命が誕生するとき、親の気持ちは希望と期待に満ちている。嬉しいことだ。
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投稿者 :堀田信弘: 2007年2月23日 11:06