【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


経営者について  「活・喝・勝」


時間をお金で買う

一日は24時間しかない。もし30時間あれば、もう少し仕事ができるのにと思う。一年は365日、もし400日あれば、今年の目標がクリアーできたのにと思う。人間の寿命は、おおよそ80年、もし150年も生きられれば、新しい未来を見ることができるのにと思う。

時間をお金で買うことができたなら、どんなに良いだろう。時間は、誰も平等に与えられている。一時間は、誰にとっても60分である。時間がお金で買うことができないのなら、時間を有効活用することで、買ったのと同じ効果が得られれば良いと考える。考え方を変えれば、経営者にとって、時間はお金で買うことができるのである。

私は、経営者として、時間を買うことは重要なことだと考えている。

万人に平等に与えられている時間、無制限ではなく限りのある時間だからこそ、投資という方法で時間を買うのだ。

こんな話をベトナム人の社員にした。すると、初めは何のことを言っているか不思議な顔をしていた。そこで、具体的な例を示した。「あなたは、この事務所まで何で通っていますか」と尋ねると、「バイクです」と答えた。

私は「あなたは、バイクを買うことで、時間を買ったのです」と続けた。もし、バイクを買わないで、徒歩で事務所まで通勤したら、何時間もかかる。お金がなければバイクを買うことはできないが、お金があれば、バイクを買うことを通じて、通勤に要する時間を他の時間に割り振ることができるのだ。もっとお金があって、会社のすぐ近くのマンションに引越しすることができれば、通勤時間を限りなくゼロに近くできる。

このようにお金を使うことで、それに関わっていた時間を節約することができる。時間をお金を出して買うことで、明日に先延ばししていた仕事を今日に前倒しすることさえ可能になる。パソコンを買って、メールで文書を送れば、世界中に一瞬で届けることも可能となった。しかし、それもパソコンを買わなければ実現できない。

時間は、お金で買うことができる。

1日は24時間であることは変えられないが、お金を上手く使うことで、24時間でやれる量が変わってくる。時間当たりの質が変わるわけである。もちろん、お金をかけて生まれた余裕時間を、効果的に使わなければ、何の意味もないが。

経営者であれば、人を上手く使うことも、時間を買うのと同様の効果を上げる。

教育によって、社員の質を高め、給与を上げることでやる気も高める。有能なマネージャーを配置することで、10人でやっていたものが半分の5人に削減できるかも知れない。あるいは、人数を倍の20人にすることで、これまでルーチンワークをこなすことで精一杯であったチームを、企画、営業等の拡充を図ることで人数を倍にした以上の効果を上げることだって可能になるかも知れない。

何れにしても、お金がかかる。教育をするのも、給与を上げるのも、マネージャーを採用するのも、人員を倍増させるのも、全てお金がかかる。

山ほどお金があれば、誰だってそうしたいと考える。お金が充分でないからできないと考えてしまう。

しかし、真の経営者は投資が先であることを理解していないと行けない。お金ができてからするのではなく、お金を生むために、お金を使う、これが投資である。

マネージャーを採用するというお金を使うことで、生産性を上げることができる。その結果人員が半分になれば、残りの半分は別の仕事に回すことが可能となる。マネージャーの採用という形で、様々な時間が生まれる。これまで社長がひとりで指揮、管理していたものが、その部分をマネージャーに委任することで、社長にも新たな時間が生まれることになるのである。そして何よりも、その結果、組織の生産性が上がれば、利益を生むことが可能となるのである。

経営者は、何にどれだけ投資という形でお金を使えば、どれだけの時間を買うことができるのかを考えるは極めて重要だ。特に、トップである社長自身の時間確保。もし、会社で最も有能であるはずの社長を、コピー機で10人分にコピーできたら、どれだけ会社の組織のスピードはアップすることだろう。10日に一回しか見回れなかった現場を、毎日見ることができる。10人の分身が各部門を担当してくれれば、会議など行わなくても、トップの意向が末端に伝えることが可能となる。

しかし、現実的には、コピーすることなどできない。だから、一部でも社長の意向を汲み取って動いてくれる参謀を持つことが重要なのである。社長をコピーすることは無理でも、一部だけも任せることで、社長がその空いた時間を他に充てることができる。その空いた時間を上手に社長が使いこなせれば、会社の発展に大きく寄与できる。人を採用し、使うことが、まさに時間を買うことなのである。

24時間にやれることが広がるのであれば、時間をお金で買うべきである。1年間かけてやることが、お金をかけて短縮できるのなら、時間をお金で買うべきである。

時間はお金で買える。これを頭に入れて経営したいものである。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年4月21日 08:24