【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


若者について  「活・喝・勝」


空しい論は空しくさせる

若い人から「お会いできて嬉しいです」と言われることがある。以前から私のブログを読んでいた人、会う前にブログに目を通してきた人など様々だ。

「お会いできて、ぜひお聞きしたいことがあるのですが」と続く。私の考えを聞きたいのだろうか。私の経営哲学に関心があるのだろうか。私のビジネスに興味があるのだろうか。

私は、答える。

ぜひお聞きしたいと言われれば、こちらも私を知ってほしいから、真剣に真面目に答える。

「参考になりました」「なるほど面白いですね」「ありがとうございます」と言われると思いきや、稀に、「実は、私はその考えは違うと思っているんです」という人がいる。

議論をしたいのだろうか。

「面白い、どう違うんだ」と言うと、永延と独自の論法が始まる。

最悪だ。

私の考えと違うことをアピールして自分を売り込もうとしているのだろうか。もし、そうだとしたらアホだ。それは、自分がその逆の立場でその話を聞かされて、「こいつと一緒に仕事をしたい」と思う前にうんざりすることを”知らない”からだ。

”知らない”とは恐ろしい。

その意味は、二つある。ひとつは、相手の気持ちやその場の雰囲気を感じ取る力が劣っていることを”知らない”という意味。

自分が一方的にアピールをすれば、相手の気を引くだろうと考えている。一言でいえば謙虚さが足りない。百歩譲って、積極性があると言う意味ではないよりはマシかも知れないが、それが許されるのは若い時の勢いがある時だけで、それ以上はアホ度が増すだけである。

”知らない”もう一つの意味は、アピールする内容が「空しい」内容であることを自分自身が”知らない”ことである。

こちらが「空しい」と感じるは、相手は議論しているつもりかも知れないが、こちらは全く議論の余地がないからである。時間だけが過ぎ、「空しい」時間が流れる。

議論しているつもりで相手は話まくるが、こちらは聞いたふりをして相槌を打っているだけだ。なんで、こんなやつに気を使わなければならないんだと、また空しくなる。

私が、空しくなるのは、相手が「空論」を言うからである。

机上の空論を聞かされて、面白いと思うはずがない。しかも、論理的ならまだしも、自分の哲学的な話になってくるとうんざりする。

自分がどう感じて、どう思うかは自由だ。しかし、人に意見を述べるのなら、自分なりの哲学を持って、自分の経験と実績からなる、生き様を言うべきだ。

営業をしたことがないものに、「私が考える営業とはこう思う」と言われて、どんなに理詰めで説明しても「それは素晴らしい考えだ」と誰が思うか。

経営をしたことがないものに、「私が会社を作るとしたら、こんな経営理念にします」と言われても、そんな理念は軽く聞こえるだけだ。理念を軽く口にすることから、ナンセンスなのである。

全く勘違いをしている。

わが社の中でも、甚だ「空しい論」を言うものがいる。

言っているほうは、「私の考えはこうなんです」「私はそのようなやり方が嫌いなんです」「私はその言葉の定義が好きじゃないんです」とわめく。

空しい。

なぜなら、経営とは実学である。

経営における手法に正しい方法論はない。誰が何を考え、思うと自由である。どれが正しくてどれが失敗するか、それを議論しても意味がない。方法論に正しいものはないのだから。

経営は実学である。

自分で汗をかいて歩いて、自分で行動して目にして、自分で判断して失敗して、その繰り返しの中に、自分流の経営哲学が生まれる。多くの失敗や経験したものの中から、絞るようにして出てきて結晶となるのが自分のポリシー、哲学、自分流の考え方なのである。

全く経験もしていない人と、経験をしている人が同じ土俵で議論することに意味がないことを”知らない”。これをさせられたら「空しい」。「空しい論」を聞かされるから空しくなるんだ。

意見を言うは良い。経験のないのだから、意見を言うなというつもりはない。

しかし、「空しい論」を言っていることを知らなければならない。

それはなぜか。謙虚さを身につけてほしいからである。

積極さは、謙虚さという器の大きなの内数だ。積極さを大きくしたいのなら、それが入る謙虚さという器を大きくしなければ、積極さは光らない。光らないどころか、相手から邪魔に思われる。

経営は実学である。

机上の空論を何時間もするより、いち早く行動し、自分の目で確かめるようにならなければならない。

「考えが好き」とか「気持ち的に好きじゃない」とか意味のない上辺だけの哲学を持っていても、それは哲学でもポリシーでも何でもない。

経営は、理屈じゃないんだ。上手く行っていること、これまでやったこと、結果を出した人だけが実学を語れる。評論家じゃダメなんだ。

空しい論は、周囲を空しくさせる。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年6月20日 08:51