【堀田信弘の今日の語録】 2010年7月31日 『衰退の陰は、発展と共に常に忍び寄っている。』


IT業界について  「活・喝・勝」


ベトナム人からみた日本人

昨日、ベトナム企業視察を行った中で、ベトナム人からみた日本人という話があった。

日本人からみるベトナム人といえば、勤勉である、知識欲がある、手先が器用などがあげられるが、ベトナム人が日本人をどうみているかは、あまり考えていなかったので、大変興味深かった。

その会社の説明によれば、ベトナム人からみた日本人は、

・外国語が下手、日本語を重視すぎる
・創造性が欠如している
・決定までの時間がかかりすぎる
・細かすぎる
・形式重視
・集団組織意識が強い
・義理人情
・行間を読む
・信頼関係を重視
だそうだ。

そう言われれば、どれもこれも当てはまる。

アメリカのIT企業があれだけ世界中にオフシェアを行って、ソフト開発におけるコスト削減が実現できているのに、日本では中国でも韓国でもどこの国に行っても上手く行かない。

外国語が下手、日本語を重視すぎる。

オフシェアの最大の問題は、コミュニケーションだ。中国でも韓国でも、ベトナムでも日本との取引を拡大しようと必死で日本語の教育に力を入れている。実際に現地に着て見て、話をすると、多少の難はあってもボディーランゲージで通じるものだ。しかし、現地を訪れたこともないプロジェクトマネージャは、日本人と同様なレベルの日本語能力を求める。

どんなに技術が優れた優秀なプロジェクトマネージャか知らないが、たった一人、そのマネージャがもし英語が出来たら、何も問題ない。中国でも韓国でも、ベトナムでも大学を出たほとんどの人は、英語ができる。日本人は、大学を出ても英語が話せない。

日本人が英語が出来ないから、オフシェアは上手く行かないと言っても過言ではないのだ。

創造性が欠如している。

ベトナム人によれば、アメリカはリスクをとるビジネス、確率より可能性にかける意思決定ができるが、日本人は、リスクヘッジ、可能性より確率を重視する。これでは、失敗はしないまでも、大きな成功はあり得ない。

大きな成功を求めて、わざわざ海外でビジネスを行おうとしても、斬新で、革新的な他が行わないようなアイデアで勝負しようとしないから、成功どころか、慎重になりすぎて失敗する。

決定まで時間がかかりすぎる。

トップの経営者が、瞬時で意思決定できないのだから、その部下の部長たちは、社長の顔色を見ての意思決定しかできない。意思決定というよりは、上にお伺いをして、根回しをする責任逃れだ。時間がかかると言うよりは優柔不断で、スパッと割り切った決断ができないのだろう。

細かすぎる。

これも、トップの問題だ。木を見て森を見ない経営者が多い。部下を信用していないから、細かい報告を求める。部下は、作業時間より報告する時間に多くを費やされる。それが嫌だから、外注先に、同じような報告を求め、自分の報告の代わりにしようとする訳だ。

形式重視。

トップの問題だ。社長は、「これまでのやり方に捕らわれないで、思い切った発想で提案してくれ」と言う。しかし、その言葉をまとめに受けて斬新なアイデアを出すと、「きちんと上司にチェックしてもらってから提出しなさい」と言う。それに従って、上司の承認を取ってから提出すると、斬新なアイデアは、角が取れて原案とはほど遠い丸くなった案になる。

その案が、社長に届くと、「前例がない」と一蹴される。思い切った発想をと求めながら、手順が形式的だから、思い切った発想は葬られてしまうのだ。

私が様々な外国に行っている最大の理由は、外国からみた日本を知るためである。訪問する国を知ることよりも、その国の良さから、日本に欠如しているものを発見することができるからである。

もちろん、日本人の良さを改めて気がつくことも多い。しかし、それ以上に、日本人の悪いところを知る必要があるのだと私は思う。しかも、多くの日本人は、日本人の悪いところを直そうとしない、認めない。

政治や、社会の仕組みも含めトップから変わらなければ、変わらない。

しかし、会社は、政治や社会のせいにしている訳には行かないのだ。社会がどうであれ、自分の会社の中の文化は、社長がどのような文化にしたいかを願い、行動すればそのようになる。

ようは、トップの問題。トップが他の国の経営者と対等に勝負できる発想、決断力を持てば良いだけだ。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年7月12日 10:04