【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


経営者について  「活・喝・勝」


社長の判断ミス

創業40年近い老舗の有名IT企業の社長の使者が「弊社の担当者が勝手に行ったことなので、契約を締結できない」と言ってきた。契約とは、我が社の製品を販売する代理店契約のことである。

私は、先方が作成した代理店契約に関する覚書に対して代表印を押した。先方からの返信がないまま、すぐさま顧客がついた。その顧客のために、代理店契約に基づいて、特別価格にて先方に卸した。

先方は、エンドユーザに対し、この製品を販売した。当然、そこには、先方が出した見積書があり、こちらでもそれを入手している。

それでも、先方の社長は「支払えない」と言う。代理店契約は「無効である」と主張したのだ。

私は、「代理店契約は出来ていないというのなら、それで結構。それなら、代理店向け特別価格でなく、一般の販売価格で支払ってほしい」と主張した。

それでも、一担当者のせいにして、「払えない」と言う。

その一担当者の肩書きは、本部長。しかも、その彼が単独で決めたことではなく、社長も了承の上で、その製品の説明会まで開いている。

このようになった背景は二つ。その本部長が昨日で退職することになったこと。そして、二つ目は、その彼がいなくなることでそのビジネスが継続できなくなり、代理店契約にある販売目標が達成できないと判断したことである。

つまり、社長は、全ての状況を把握しておきながら、印鑑を押していないことを理由に、一連の問題をその本部長一人のせいにしようとしているのである。

私の主張は、明確である。代理店契約の印鑑を押していないのは事実だから、それは無効でも良いと思っている。しかし、先方が、代理店契約が無効であるのにも関わらず、無断でエンドユーザに再販したことも事実である。しかも、社長の了解のもとにである。だから私は、「一般の販売価格で支払ってほしい」と主張した。

すると、先方は「代理店価格で支払わせてほしい」と訳の判らない矛盾を言う。

私は、昨晩、顧問弁護士の名前を出して、損害賠償の準備に入ることを先方に伝えた。

私は、この会社の社長の判断に納得行かない。それは、お金が戻れば良いというようなものではない。

まずひとつは、この会社の体質だ。私は、この社長とは一切会っていない。全て、社長の使者とのやり取りである。しかし、その使者には全く権限がなく、話を持ち帰るだけで交渉にならない。使者は、非を認めて、冒頭で「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と謝罪しているのに、その社長は、何の一言もなく、謝罪どころか、顔させ出さない。その会社の社員に同情さえ覚える、そんな社長の人の使い方に私は納得行かない。

二つ目は、全てを認識していながら、一担当者のせいにすることである。本部長という肩書きをつけておきながら、一担当者と呼び、会社の意思ではないと言う。会社の意思は、社長の意思が全てであると言っているようなものだ。

その事業の中核にいた彼が退職すると聞いて動揺したのか。火消しに躍起になっている。子供がやったことに、親は関係ないと言っているような考え方に納得行かない。私なら、自社の社員が例え勝手にやったこととしても、それは自社の問題であり、顧客に迷惑を掛けないと考えるが、どうやら顧客より自社を守るようだ。

納得行かない。三つ目は、「代理店価格で支払わせてほしい」と訳の判らない矛盾を言うことである。代理店契約の無効を主張し、その上で販売した事実を認め、代理店価格で払うという身勝手な考え方に納得行かない。

この社長の判断、人の使い方、自分勝手な論理の矛盾、私は、認めることが出来ない。

普通の社長なら、社員一人ひとりが会社の看板を背負っていることを自覚させ、責任の重さを教育するであろう。それを、社員は社長のコマにか思わないで、そのコマが勝手な動きをすれば、それは会社の責任ではないと言う。しかも、社員の頑張りを、たった一人の社長の判断ミスで、会社全体のイメージを失墜させる。

私は、相手が全面的に非を認めるまで、許すつもりはない。私のこの件の拘りは、私のグループの社長には、このような社長になってほしくないことを伝えたいことも大きな目的の一つである。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2007年12月 1日 11:25