【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


組織について  「活・喝・勝」


ライバルの必要性

私は先週、韓国・ソウルに行っていた。韓国では、新しく就任した第17代イ・ミョンバク大統領に対する期待が大きい。

イ・ミョンバク大統領は、第二次世界大戦中の1941年、大阪府大阪市で生まれた。日本名は、月山明博だった。

学生運動をしていたイ・ミョンバクは、零細企業にしか就職できなかった。1965年、社員が数十人の会社に入社した。翌年、その会社に強盗が入った。イ・ミョンバクは、命がけで金庫を守り、チョン・ジュヨン社長に信頼される。その会社の名は、今や韓国トップの財閥である現代グループである。

新入社員として入社したイ・ミョンバクは、誰より朝早くから仕事をして、どんどん業績を伸ばした。29才で取締役になると36才で社長となり、韓国トップの企業に成長させて46才で会長に就任した。

韓国では、韓国を作った50人の一人に選ばれるサラリーマン神話の英雄である。

イ・ミョンバクの理念は、実利、実用主義である。机上の空論や理想主義ではなく、目の前の成果を確実に、そして着実にして、大きな実績を上げようという考えだ。新入社員として入社して、たった十年足らずの間に、巨大企業にした実績を見れば、その考えを否定する理由は何もないであろう。

私は、かつてブログの中で「現実を見ろ理想を追え」という記事を書いた。

その中で『理想が先か現実が先か、会社を創業した人であれば誰もが直面する疑問だ。(中略)量を優先するか、質を優先するかというは理想か現実かと同じである。...私は、断言する。質を求めるのだ、そのためにまず量を増やしなさいと。経営は理想だ、理想は常に追い求めなさい、そのためには現実を最優先でクリアーして行きなさいと』と書いた。

私のこの考えと、イ・ミョンバクの実利、実用主義は、極めて近い。そして、彼の言う「過去より未来を」という考え方にも賛同できる。

夜中の1時過ぎ。ホテルの電話が鳴った。

訪問先の社長からだった。「迷惑でなければ一階のロビーにいる」と言う。彼は、私たちが到着したその日、どうしても日中のスケジュールが調整できないということで、夜中になってしまったのである。

彼と最初に話した内容が、イ・ミョンバク大統領のことである。

「イ・ミョンバクは、今でも誰よりも早くから誰よりも遅くまで猛烈に働く。そして、失敗や過ぎたことよりも、新しいことや将来のこと考える。私は尊敬している、私自身もそうありたいと思っている」と言った。

「日本はかつて働きバチと言われた。そして成長した。今はどうか。働かないで親の年金で生活し、家に閉じこもっている若者がいる。韓国では考えられない。韓国は、国民一人あたりのGDPで、来年には日本を抜く」と意気揚々である。

日本は、どうなるのか。

イ・ミョンバクの実利、実用主義とは反対の、理論、理想主義が横行している。戦時中にある韓国と、平和ボケの日本。食うか食われるかを戦うより、政府や役所に頼り、安定を望む。安定を望んで挑戦しないから、現状維持どころか衰退する。もはや、韓国のライバルは、日本ではない。

では、日本のライバルはどこか。追いつけ、追い越せと目指す国は、もはやない。ライバルがいない。それはトップに立ったからではなく、落ちて行っているからである。

未来に夢見る韓国、過去の栄光に浸る日本。夢を与え、夢をものにできる社会にしなければ、日本の明日はない。

私は、ドリームクラスター・グループでも、新入社員が数年後に取締役になれるような会社にしたい。そして、私たちのような小さな会社には、まだまだ目指すべき有能な会社が沢山あるのだ。

日本には、新たなライバルが必要だ。そして、会社にも目指すべきライバルが必要である。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2008年3月24日 07:06