オーストリア・ウィーンから列車で国境を越えて、ハンガリー共和国の首都ブタペストにやってきた。
ハンガリーは、ヨーロッパの再西端にあるアジアと言われ、ハンガリー人は蒙古班があるアジア系遊牧民族である。
ハンバリーは、1989年に民主政権が成立し、2004年にEUに加盟したばかりの国である。
ハンガリー全域は、1,000箇所以上の源泉があるヨーロッパ随一の温泉大国である。
国境を越え、ハンガリーに入ると、日本のスズキの車が急に増える。ズズキは、ハンガリーで現地生産し、最も売れている車である。
「ドナウの真珠」と呼ばれるブタペスト。ドナウ川を挟んで、ブタとペストの地区の分かれている。ブタ側には、王宮があり、ペスト側は世界遺産となっている建国1,000年を記念して作られた英雄広場がある。
ブタペストの夜景は、息を呑む素晴らしさだ。ついこの間まで、ここが共産圏だったことなど感じられないほどの優雅さ、美しさである。
ヨーロッパに来ると、いつも別世界を感じる。憧れと、未来と理想を思う。
私は、これまでここハンガリーを含めてヨーロッパの13ヶ国に訪れた。スイスはEUに加盟していないが、EU加盟27ヶ国のうち約半分をこの目で、この足で感じて来た。
最初にヨーロッパに訪れてから20年以上経った。この間、ベルリンの壁がなくなり、ソビエトも崩壊した。
90年代、日本は、ヨーロッパに対し優越感を持っていた。日本人観光客は、こぞってブランド品を買いあさっていた。しかし、今では、ヨーロッパは一つの共同体になり、ユーロはドルよりも強く、円は相手にもされなくなっていた。
それに追いつこうとアジアの国々は、急速に成長した。しかし、決定的に違うのは、アジアには一体感がないことである。一国主義である。
EU27ヶ国総人口4.6億人のGDPは12兆ドル。これはアメリカと匹敵する規模である。アジアは、例え中国、インド、日本、ASEANも含め全て合わせたとしても8兆ドルに満たない。
どうしたら拡大するEUに対抗できるのだろうか。
ヨーロッパの歴史的な建物、芸術を見ると、いつも世界をリードしているように感じる。それは、過去も、現代も。
だから私は、ヨーロッパに憧れる。
だから私は、わが社をEUのような連合体にしたいと想う。
サービスの内容も経営方針も異なって良い。もちろん、運営方法も自主的であるべきだ。
ただ、小国のような小企業が、のんびりと一歩づつ成長するのは、今のグローバル社会の中では生きていけない。
小企業が連合を組み、恩恵を享受できるようにすることで、大企業とも競い、世界に進出できる企業になるのだ。
EUは、言語、民族、文化の違いを乗り越え、それぞれを尊重し、互いの弱点を補おうとしている。
弱点とは、一国主義では負担が重く、効果が軽いものである。例えば、外交、経済、政治。
これは、日本の市町村合併にほんの少し似ている。小さな村では支えるのが困難な消防署や、警察署を合併することで、広域にカバーする。しかし、決定的に違うのは、EUは合併ではないことだ。
それぞれの村や町を残し、弱点を補い、強化することである。
今回の旅で最も感じたことは、人、金、モノの単一市場化である。これがEUの最大の特徴である。
ここハンガリーは、自国の政治体制により、失業者も多く、経済成長率も低い。しかし、隣のオーストリア経済が好調なお陰で、ハンガリーの安い製品がどんどん隣国に流れる。
一国では弱体化しているハンガリーが、EUに加盟してことで救われているようである。もちろん、EUに入ったための問題点もあろうが、国境での検問もなく、空港での入国審査もフリーパスとなれば、自然に人、金、モノが流れ動く。
人、金、モノと言えば、企業も同じ。経営の最も重要なファクターであることは言うまでもない。
最も重要だから手放したくないと考えるのか、それとも共有できるようにするかがEU化の発想である。
私は、EU化を志向したい。それは合併ではなく、それぞれの国が自由に自主運営でき、かつ隣国と手を取り合い巨大なバーチャル企業に見えるようにすることである。
来週、私は、ミャンマーに行く。未来のヨーロッパから、現実のアジアまで幅広く知りたい。
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投稿者 :堀田信弘: 2008年8月31日 05:24