IT業界は、かつてないほどの不況という暴風に覆われている。この業界では、法人を対象にサービスを提供する企業が多い。そのため、不況という経済に吹く風にくると、その風をもろに受ける。
IT業界は、技術という名の人的サービスを提供する業界である。企業の中身はすべてが人だ。
景気が良ければ人を増やし、受注増に対応できるようにする。その逆に、景気が悪くなれば、人を減らし、受注減に対応できるようにする。
私は、これで良いのだろうかと思う。
これが経営だろうかと思う。
人が足りなければ人を増やし、人が余れば人を切る。企業の中身はすべてが人のはずだが、人が人としてではなく、商品の在庫のように需給調整される。
人は、商品と違って、心もあり、あるいはその人に生活や家族もある。
経営者は、在庫処分のようにその人の生活や家族をも簡単に切ってしまって良いのだろうか。
人が足りなければ人を増やすことなく対応できるアライアンスを考えるべきではないだろうか。人が余れば、人を切るのではなく、仕事を受注できる体制を取るべきではないだろうか。
業界が、不況という風に弱いと知っているのなら、巻き込まれないように、あるいは風に耐えられるように考えるべきではないだろうか。
私は、この業界と付き合って、もう20年以上も経った。何度も、何度もこの風を目のあたりにしてきた。私に、この風に対する回答を求められたなら、それはトップの強さだと答えるだろう。
強さとは、意思だ。風の中を突き進む意思も良かろう、または風から遠のこうとする意思も良かろう。意思を持って、負けない強い意志である。
弱さとは何か。風に巻き込まれる不安、風にやられる絶望感、風から逃げられないと頭を抱える失望感、これらすべて心の持ちようである。
トップは強くなければならない。強い意志と立ち向かう勇気、やり抜く行動力を持ち合わせていなければならない。
トップが後ろ向きで、弱い組織が、生き残れるはずがない。風は、不公平なく平等に吹く。ところが不思議なことに、風は、弱いところには強く、強いところには弱く当たるのだ。あたかもサイクロンのようなものだ。
被害は弱いところに大きく、強いところに少ない。
経営者は、この風をどう乗り切るか、経営者の意思の強さで勝負が決まる。
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投稿者 :堀田信弘: 2008年9月12日 06:24