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企業経営について  「活・喝・勝」


立法府の仕事と責任

立法府とは、法律を立法する機関をいう。日本では国会がそれにあたり、議会にて法律を精査し、施行する。法律は、社会性、国民性を表し、そしてまたその法律によって、社会性、国民性が形成される。

例えば労働法。国連の機関であるILO(国際労働機関)に加盟する国は182ヶ国である。加盟各国は、国際的に定められた労働・生活条件の向上、雇用機会の増進のための政策が求められる。

例えば、生理休暇。ILOでは、母性保護という観点から、産前産後の休暇や、生理休暇を与えることを求めている。もちろん、それら詳細な条件は、その主眼に沿って各国が定められる。

日本では、労基法68条で「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」と規定されている。この条文は、生理によって就業が困難な女性を"働かしては行けない"というILOの定めた母性保護の観点に合致する。

判例では、困難かどうかは自己申告でしかわからないし、月の生理日数も定かでないということから、診断書の提出を求めることと、休暇日数を定めることはできないとされている。

そのため、法律にある"働かしては行けない"という主旨から、働かなかった分について、それを無休とも有休とも定められておらず、企業に任されている。

企業では、診断書の提出を求めることができなく、休暇日数を定めることはできないことから、就業が困難だと自己申告されたら、無条件に無制限に休めることになるため、多くの中小企業では無休としているところが多い。

日本の法律では、就業が困難な女性を"働かしては行けない"という主旨は包含されているが、無休では給与が減るので出勤を無理させる、有休では自己申告をどれだけ担保できるか不明であり、また申告することを遠慮してしまうなどという問題が内在している。

一党独裁共産主義の中国もベトナムもILOに加盟している。だから、就業が困難な女性を"働かしては行けない"という主旨を包含した労働法がある。

ベトナムの場合、「一就業日に30分の休憩を就業時間中に、生後12ヶ月未満の子供を養育中の女子労働者は60分の休憩を、賃金のカットなしで取ることができる」とある。

ベトナムの解釈は、"働かしては行けない"という主旨を休憩という形としているのだ。就業時間中が前提であり、一日休むことはできない。

私は、生理痛という辛さが分からないが、論理的に考えてみて、30分や60分の休憩で辛さが解消される人ばかりではないはずである。周期も日数も症状も様々であることは容易に想像できる。

まずこの観点から、ベトナムの法律は、誰を守り、誰のための何をどう保護しようとしているのか不明である。

そして、"働かしては行けない"に加え、その時間働かなくても賃金をカットできないとある。つまり、生理のための休憩は有休にしろということだ。

つまり、生理だと自己申告されたら、無条件に無制限に有休にて休めるということになるのだ。労働者第一の共産主義という意味ではとりあえず説明はつく。しかし、それなら、なぜ就業が困難な女性を"働かしては行けない"というILOの主旨に従って、一日休暇を取るということができないのか、労働者第一主義の観点に合点しない。

しかも、自己申告という証拠が取れない状況で、無条件に無制限に有休が取れるのなら、月に大半を遅刻、あるいは早退したとしても、企業は何も言えないということか。

労働者第一主義も結構だが、寝坊して遅刻した時の言い訳を生理だからと言えるような法律を作っていては、世界に通用する労働者になるのだろうか。

立法府とは、法律を立法する機関をいう。議会にて法律を精査し、施行する。法律は、社会性、国民性を表し、そしてまたその法律によって、社会性、国民性が形成される。

どのような目的で法律を作るか。その法律が施行されるとどのような社会性になるのか、立法府にはそれが求められる。

人々は法律を守ろうとし、一方で法律を盾に都合の良いように解釈したり、あるいは、法律の抜け道を探そうとする。どのような法律にするかで、その国の国民は、法律によって育てられ、または法律によって低落する。

国の法律を引き合いに出したが、私が論じたいのは、企業の法整備である。

企業の中の立法府は、社長である。企業は、司法、立法、行政が社長に集中する一党独裁政治のようなものである。だから社長の権限は絶大であるが、それ以上に責任が大きい。

企業の倫理感をどう確立し、規定やルールを定め、企業内のマナーを徹底し、それが文化となる。どこまで縛って、どこまで緩めるか。人は性悪説か性善説か、社長の人に対する考え方で、企業は、委縮もし、風通しも良くなる。

私は、言い訳やわがまま、嘘、逃げ腰が嫌いだ。そのような言動や態度を容認しては、そのような会社になる。一方、人をがんじがらめに拘束し、束縛するのは好きでない。私自身、自由に生きて、責任を持って生きたいから、最小限のルールにしたい。

そのような考え方を実際の規定に反映し、風通しの良い会社、働きやすい会社にすればどうしたら良いか、社長の仕事は立法府の長として大きな任務を負っている。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2008年9月20日 06:28