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経営者について  「活・喝・勝」


知性と理性と感性

子供は好奇心が旺盛である。目の周りには、見たことも触ったこともないものが沢山ある。段々知恵がついてくると、何に使われるのか関心を持つようになる。

「これなぁに?」と母親に尋ねる。

普通の子供たちは、皆こうして育つ。ところが、「これなぁに?」の回数が、普通の子より多いと、普通でなくなるということが雑誌に載っていた。

それはどういうことかと言う前に、普通の人間の成長を考えてみる。

生まれたばかりの赤ちゃんには、知性も理性もない。生理的な欲求だけである。ところが、大人がおもちゃや音楽などで、赤ちゃんに刺激を送るようになると、赤ちゃんは、食べるものではないことに気づき、何のためにものなのか関心を持つようになる。

ここまでは、チンパンジーのような動物でも同じである。始めの頃は、いじったり、触ったりして、何が起きるのか、親がどんな反応を示すのか確かめる。

食べ物でないのに口に入れると叱られるようになる。初めて知性が生まれる。口に入れたい欲求に対し、入れてはダメだという知性との葛藤が起こる。

経験やしつけなどから、物事の良し悪しを判断をすることが知性である。こうして、人間は自然に知性がつく。

やがて、言葉が話せるようになると、見たことのない不思議なものに興味を示すようになる。これは何なのか、興味半分、怖さ半分というような感じだ。そして、もしかすると音が出るものなのかも知れないとか、動きだすものかも知れないという想像力が生まれる。

これが、物を見て何かを感じる感性の始まりである。

「これなぁに?」と母親に尋ねるのは、知的好奇心と、自分の想像が当たっているか感性を確認する行為なのだ。

どのような子供でも、「これなぁに?」と尋ねる時期があるのに、なぜか、自然に回数が減っていく。それは、親が答えてくれないとか、聞く必要がない、聞いても無駄という自己判断が生まれるからだそうだ。これが、感情や欲求を抑え、自分で判断する理性の始まりである。

ところが、東大に入学する子どもと特徴という記事に、彼らの特徴は、色々なことを見つけては、「これなぁに?」と小学校高学年まで尋ねる子が多いそうである。

つまり、彼らの知的好奇心は、子供の頃からずば抜けて旺盛だということである。そして、これは理性よりも知性という欲求のほうが高いということを意味している。

普通の人よりも、意味を知りたい、何故なのか知りたい、どうしたら良いのかを知りたいという自分で解決できないことを解決してみたいという欲求が強いのである。

我々大人は、今さら子供に戻れないから、知的好奇心を高めろと言っても無理なことだ。そして、大人になるにつれて、社会という常識の中で理性を求められるようになる。

本来、理性は、欲求を抑えるものである。そのため、次第に、子供のような好奇心も薄れて行くのかも知れない。

経営者は、学問ではなく、実業の中で生きている。知識が豊富にあっても、知性や理性が高くても、経営ができるかどうかは別物だ。

むしろ、乱暴な言い方をすれば、東大卒の知識者より、小さな頃から丁稚に出され、肌で社会を感じ、人情をどう掴めば商売になるかを体で覚えて行く人のほうが商売上手であったりする。

結論を言うと、経営者は、知性や理性ではなく、感性の高さで勝負するのではと考える。感性とは、前述のとおり、物を見て何かを感じる力である。

感性の鋭い人は、普通の人が当たり前だと思うことを、口にこそ出さないまでも、心の中で「これなぁに?」と思っていることが多いはずだ。それは、できるだけ違った側面から眺めようという意志や、人が見落としそうなものを見つけようとする気持ちがあるからではないだろうか。

ただ、どうしたらそのような感性を高めることができるのかである。具体的な方法は判らない。

私の例で言えば、このブログを書くという習慣を持ったことで、常に書くことの題材を考えるようになった。題材を探すということは、人の動きや言葉、新聞や本に掲載されていることから、ネタを得ることである。そのようなことを習慣的に行っていると、自ずと観察力が高まる。

この観察力が感性につながるかどうかは定かではないが、心への刺激、つまり感受性を高める効果は間違いなくあると感じている。

それは、書くことがない、書けない時の気持ちを考えてみると、そのような時の心理状態は、暇だったり、平穏で、悩みもなく、あるいは休日の楽しみがあったりと、感受性を刺激する事象が少ない時だからである。

経営者は、どうしたら感性が磨けるか、自分で発見しなければならないであろう。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2008年11月17日 05:53