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経営者について  「活・喝・勝」


一心不乱

今、何かに夢中になっているか。夢中とは、時間の流れを忘れるくらい熱中できる状態である。まさに、夢の中だ。子供が遊びに夢中になっていると、声をかけても聞こえない、好きなことに熱中し、周囲のことなど眼中になくなっている。

今、そのような状態になるものは、何だろうか。

子供に限らず、大人でも、夢中な状態になることがある。

快楽、快感が得られるような欲望、欲求を持っている状態。そして、車や家のような大きな買い物をする時、憧れが可能となるとき。

男であれば、女に溺れる時。あるいは、これまで手に入らないものが手に入ろうとする瞬間。物欲。憧れのものが手に入ろうとする時。さらにはギャンブルのように、抑えられないくらい興奮するような一攫千金を狙っているとき。

夢中になっていると、声をかけても聞こえない、好きなことに熱中し、周囲のことなど眼中になくなっている。子供が遊びに夢中になっている状態と同じである。

好きな人ができた。この人と一緒になりたい。この人に好かれたい。憧れの車や、一生の買い物である家の設計に携わっているような時、将来のローンの不安より目先の夢が上回る。

夢中、夢中になると、我を忘れる。それくらい人間をひきつけ、夢中にさせるものは何か。

人は、目の前にあって、手に届く範囲にあるような時、手を伸ばせば取れるようなものだったり、実現しそうだったりするようなものに夢中になり易い。ほんの目の前にある欲求が満足しそうな時である。

誰ものがこのような状態を経験することであろう。

だが、目の前にあるごく身近な欲求がやっと手に入ろうとする時、人は、声をかけても聞こえず、眼中になくなるくらい夢中になる可能性があるのだ。このような状態にあると、努力が必要であったり、遠い将来に関わるような目標、あるいは夢への優先順位というのは、当然に低くなる。

これは、当然であり、必然だ。

遠い夢より、近い夢。これを欲しようとすることは必然的に起こる。

もし、総理大臣や大統領が、自分の趣味に溺れ、国家のことよりも最優先するようなことがあったなら、国はどうなるであろう。

許されまい。私欲を捨て、公僕として、国民の、国のことだけを考えてほしいものである。

と、我々国民は考えるだろう。

では、社員は、社長のことをどう考えるか。

社長が、何かに夢中になって、会社や社員のことよりも、優先するような姿勢を見受けられたら、どう感じるだろう。

社長と大統領とは違う、そんなの関係ないとでも答えるか。

そんな社長のことは、社員は皆、お見通しだ。誰が、そんな社長のもとで、力を発揮できるか。

私は、社長がベンツに乗ってはいけないというつもりはない。社長が家を買ってはいけないというつもりもない。私が言いたいのは、社長が、そのような私欲を目の前にしている時、夢中になっている時、その瞬間、会社は傾きかける危険な状態を向えるということだ。

そうは思わないか。そう思わない人は、国や政府の批判をする資格はない。

社長が、経営以外のことに夢中になれば、会社が傾く、当然ではないか。恋愛をするのは、自由だし、念願の車を買うのも自由だ。週末ゴルフの虜になるのも自由だ。しかし、その瞬間、脇が甘くなっているということを認識すべきである。

もっと厳しい言い方をすれば、車を買おうが、恋愛しようが構わないが、経営者は、絶対に経営以外に夢中になってはいけない。許されない。もし、そのような状態に陥っているとすれば、経営を外れるべきである。

経営者が、経営に一心不乱に専念できないようでは、会社がまともに機能するはずがない。

あなたは、一心不乱に経営に専念できているか。

私が、そのように質問されたら、残念ながら、イエスと胸を張って答えることができない。

私は、経営に一心不乱に専念しなければならないことを十分に認識し、それを行えるような行動をしようとしている。例えば、休日。家族と遊園地に行く時も、スキーに行くときもパソコンを持って行く。温泉から出た後も、ビールを飲みながら、パソコンに向かって仕事をしている。

私はこのようにして、何とか経営に専念できるようにしているつもりだ。しかし、現実として、家庭と仕事を両立しなければならない状況にある。だから、私は、決して、一心不乱に専念できているとは言い難い。

今、何かに夢中になっているか。

もしこのように質問されたら、私は、仕事に夢中だと自信を持って答えることができる。これほどまでに楽しく、辛く、奥の深いものはない。スリルも興奮も、緊張も、悲しさも、嬉しさも、味わえる。今の私から、仕事を取ったら何も残らないであろう。

そして、できれば一心不乱に専念したい。夢中になっているものに、専念したい。

一心不乱に。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年1月29日 05:35