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ビジネスについて  「活・喝・勝」


NOはYESよりも容易い

経営者は、毎日毎日、YESかNOの答えを出さなければならない。これまでの経験で判断できるものもあれば、未知のものに対して決断しなければならないものもある。

YES。この答えを出す割合は、どれくらいであろう。部下、社員から提案された内容、やるかやらないかの判断を求められたもの、どれくらいの割合でYESと答えているだろうか。

NOという答えのほうが多くないか。

YESとNO、二つのうちの何れかの答えを出したに過ぎない。しかし、YESとNOとでは、心理、思考状態が異なる。

良く考えてみよう。YESとNO、質問の内容も、判断すべき事項も異なるが、NOと答えることは簡単ではないか。迷った時には、NOと言っていれば、何も現状よりも先に進むことはない。

NOと答えるということは、拒否することである。拒否する前の状態と、NOと拒否することによってどんな変化が起こるか。起こらない。起こることを拒否したのだから。

単純なところで言えば、部下からある提案があったとする。迷い、悩み、その結果、NOと言う。その時点で、何も変化は生じない。ただ、NOと言われた側だけが、NOの意味を問い、納得したり、納得できなかったりする。だが、NOと宣告した側は、途中で葛藤し、迷おうが、悩もうが、NOという前とNOと言った後では何ら変化をもたらされない。

NOという答えをするほうが多くないか。

私は、NOというのが嫌いだ。できるだけNOという表現は避けたいと思っている。しかし、それでも、NOという返答になってしまうことがある。どうしても、YESと答える材料が見いだせないからである。完全なNOではなく、YESだが、これでは不足だということを伝えたいのだが、全くYESの材料が一つもない、そのような場合には、NOとしか言いようがないのである。

私は、それくらいにYESに拘っている。なぜなら、NOというのは、YESよりも遥かに簡単だからだ。

NOと言うのは、言わばゼロである。全く何もないゼロである。それに対し、YESは、ゼロ以外である。マイナスかも知れないがプラスかも知れない、ゼロでないものである。

つまり、良くなることも、悪くなることも含め、YESと答えたなら、何らの変化が生じることである。NOでは、自ら変化は起こさないという意思であり、その答えを受けた側が変化を起こすか、あるいは起こさないかというものだ。

それに対し、YESは、自らが、変化を期待し、変化を起こそうという期待である。その結果、変化は起きないかも知れないが、それはNOと答えたゼロと同一ではない。

YESとNOとでは、重みが違う。

NOはYESよりも容易い、と私は考える。

日々の中で、YESと答えを出す割合は、どれくらいであろう。NOという答えのほうが多くないか。

あらゆる可能性を全て否定し、ほんの僅かな可能性が全く見いだせない時がNOではないか。と考えることができるのであれば、本来、NOなどと容易く答えられるはずなどない。あらゆる可能性を考え、変化することより、変化しないことを選ぶNOと答えるのは、難しいはずだ。

それでも、簡単にNOと答えることができるのは、YESの重さを知っているために、あるいはYESのことを軽んじているのか、軽々とNOと答える。もし、YESの重さを知っているから、簡単にはYESと答えることができないのだとすれば、NOと答えてばかりいる人間は臆病者だ。

またYESのことを軽んじて、軽々とNOと答えているとすれば、YESと答えるべくあらゆる可能性を深く考えていない証拠である。面倒なことは、とりあえずNOと答えようという心理があるからではないか。単なる面倒くさがりではないか。

本来、あらゆる可能性を否定し、NOと容易く答えるのは、間違いである。NOと答えるのは、変化を期待しない、拒否を示すことであり、難しいことである。

だが、私は、それでもNOはYESよりも容易いと考える。

YESと答えるのは、とても重い。それは、自ら前進を、変化を期待する答えだからである。そして、その先には、大きな失敗も、挫折も待っているからである。それを承知の上で、自らが答えをだすYESは、他者から変化を促されるNOとは違う。

YESと答えを出す割合は、どれくらいであろう。NOという答えのほうが多くないか。

私は、NOはYESよりも容易いと考える。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年2月 8日 05:26