「今期は、やはり難しいと思います」と言ってくる。「中々上手く行かないのです」、「あっちも、こっちも一緒にできないのです」「やらなければならないことは判っているのですが、時間が取れないのです」と言う。
これらの言葉が、部下から聞こえてくる。経営者なら、そんなことは承知の上で「それでもやるんだ」と気合を入れる。やれない理由ばかり聞いていても、何も解決しない。それをどうしたら、やる気を出させ、やればできることを示すことができるか、これが経営者の仕事である。
経営者なら、そんなことは皆知っている。
ところが、冒頭の言葉は、部下の言葉ではなく、社長の言葉だ。
やればできると、手が届かない目標に対し、手を伸ばせば必ず手が届くはずだと言う側の社長の言葉なのだ。もし、この言葉を発した人が、社長だと知ったら、その配下の組織、部下たちは、できるはずがないと確信を持つことだろう。
私は、社長たちに、「社長ができないと思ったら、120%絶対にできない。」と何度も言っている。社長ができないと弱気になっていることが、できるはずがない。
戦いに勝算ありという気持ちがなければ、勝てない。
必ず勝つという確信あれば、勝つ可能性は高い。が、それでも絶対に勝てるものではいと、手綱を引き締めて、油断をさせないようにする。それでも負けてしまうことがあるのだが、負けるのを周知で戦っていたら、士気が持たない。だから、ほんの僅かな負ける可能性があっても、必ず勝つと言い続けるのが武将の仕事だ。
戦いは、五分五分の可能性であるということもある。勝つ可能性と負ける可能性が均衡している状態である。この時こそ、武将が負けを意識したら絶対に負ける。戦列する部隊が五分五分の可能性なら、武将の精神力、戦う自信の強さだけで勝負がつく。弱腰の武将が、五分五分の戦列で勝てるはずもない。
負ける可能性が高い戦いだってある。負けるのが怖い、嫌ならば、戦わずして逃げるか、寝返れば良い。そして、痛い思いもせず、強がる必要もない。しかし、それでも、一度戦うと決めたらなら、どうしたら勝てるかを考え、何が何でも勝とうという強い意志が必要だ。それが持てないのなら、戦いのステージに乗るな。
私は、それでステージに乗らないような人にはなりたくない。言いかえれば、勝てる戦だけを考えているような、弱虫で、小心者の小経営者にはなりたくない。
私は、ちょうど3年前の2月20日『負けてもやる』という記事を書いた。私は、その中で「勝つからやるのではない。勝つためにやるんだ。やってみなければ、勝つか負けるかなんて判りやしない。もっと言えば、負けるかも知れないと思っていてもやらなければならない時があるんだ。だからと言って、負けるのがダメじゃないんだよ。
やることが重要なんだと思う。やって見なければ、99%負けと思っていても、そのステージに上がれるだけで良いんじゃないか。私は、負けることより、やらないことが嫌なんだ。」と言った。
私は、今でもその気持ちは変わっていない。
私は負けず嫌いだ。しかし、負けることよりも、戦わずに、戦いを避け、戦うのを止め、腰逃げになるのはもっと嫌いだ。
もし、私が、負けることよりも、戦わずほうを選択するようになったら、私は引退する。
それは、私が考えるリーダーとして失格だからである。
リーダーは、人を率い、人に勇気を与え、人に立ち向かう気力を与えることである。それができなければ、もはやリーダーではない。リーダーは、例え自信がなくても、それを部下に見せられないものだ。それがリーダーたるもの。
リーダーの自信が成功の鍵なのだ。リーダーの自信は、勝つことへの自信だけでない。人を率い、人に勇気を与え、人に立ち向かう気力を与え、その組織が戦い抜くことへの自信である。勝か負けるかではない。自分への自信であり、信頼できる部下への自信だ。
リーダーが自信がなければ、勝てるはずなどない。リーダーが自信を持ち、部下に自信を持たせ、戦いに挑む勇気がなければ、成功などしない。
リーダーの自信が成功の鍵だ。
私には、まだ勝算がある。それは、大好きな部下が揃っており、そして、私を信じてくれる人がいるからだ。私は、負けることなど考えない。私は、どうしたら戦いから逃げないようにできるか、その葛藤をしている。
負けることの怖さより、戦わずして尻尾を巻いて逃げる自分の姿を想像するほうが恐ろしい。勝つか負けるかより、自分の信じてくれる人をどうしたら裏切らないか、私はそれと戦っているんだ。
私は、勝つ。自分に打ち勝ち、信じてくれる仲間と共に戦うことに喜びを見出す。絶対の自信がある。
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投稿者 :堀田信弘: 2009年2月26日 05:35