【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


リーダーについて  「活・喝・勝」


覚り悟れ覚悟を持て

痩せたいとダイエットを始めるも、長続きしない。タバコを止めたいと禁煙するも、挫折する。

挫折してしまうのは、実現しようとする意思が弱いだけでなく、意欲が弱いからである。

人が何らかの行動を起こすとき、欲望や欲求が行動の動機づけとなって、意味や目的を持った行動をしようとする意志が働く。この行動を制御する意志と欲求をあわせて意欲という。

欲求の高さ、強さが高いほど、それを実現しようと行動する意思は比例して強くなる。欲求が強く、意思が強ければ、行動する意欲は高い。行動する意欲が高ければ、達成できる可能性も高い。

ところが、冒頭のダイエットや禁煙などは、なぜ途中で挫折してしまうのだろうか。

それは、まず、欲求が低いからだ。

もし、「痩せたい」や「タバコを止めたい」という願望ではなく、何としても「痩せる」や「タバコを止める」という強い欲求であったなら、それを成し遂げようとする意志も強いはずである。

仮に、もし「痩せる」「タバコを止める」をできなければ直ぐに死んでしまうと、死を目前に追い詰めらた状態となれば、それは単に強い欲求というのではなく、もはやそれは、必死の覚悟である。

先日、元ラジオアナウンサーとお会いした。

彼女は、入社したばかりの時、憧れのアナウンサーになれた喜びで一杯だったそうだ。そんな時、彼女が担当した最初のレギュラー番組は、新人向けとも言える早朝の番組だった。

スタジオ入りが朝の3時。起床は1時だった。

彼女の最も苦手なことが早起きだった。しかし、彼女は、「この番組をやり遂げられなければ、自分自身の弱さに負けたことになる」と強い覚悟を持ち、決死の覚悟で登板することになった。

彼女の話によると、人間の脳には、前頭葉という行動を起こす領域があり、前方の前頭前野は意志、意欲、抑制などの行動を制御する役割があるという。

人間は、行動変化を起こしても、前頭前野が慣れるまでに10日間ほど要するようである。だから、どんなに強い覚悟をもっても、最初の10日間は、早起きが苦手な彼女にとって、それはとても苦痛な日々だったそうである。

しかし、それから約3か月。前頭前野は、変化を受け入れる状態から、常態という自然な状態に変わるそうだ。つまり、3か月もの間、毎日苦痛との戦いに打ち勝ち、それを乗り越えると、もはやそれは苦痛ではなくなり、それが通常の常態となるのである。

彼女は、言った。「全ては、覚悟しだいです」と。

私は以前、『覚悟がない者はリーダーにあらず』の中で、「何かをやる時には何かを止める、あるいは何かを捧げる、何かを失うことを前提とした覚悟のほうを信じようと思う。」と書いた。

そもそも、覚悟とは、仏教用語である。覚ると悟るという二つの"さとる"で表現される覚悟だが、覚ると悟るの二つには違いがある。仏教における詳しい講釈はさておき、私の勝手な解釈では、覚るとは、目覚めるという意味ではないかと考える。

欲望や欲求が行動の動機づけとなって、意味や目的を持った行動をしようとする意志が目覚める。しかし、気が付きやるぞと目覚めただけでは、十分な決意とまでには至っていない。

そこで、何が何でもやらなくてはならない、何かを捧げ、何かを失うつもりでもという積極的なあきらめの境地こそが悟りではないだろうか。

つまり、覚悟とは、やるぞと目覚め、失ってもやるという絶対絶命的な強い意欲の表れなのである。

リーダーは、どんな覚悟を持てるかというのが重要である。日々の中で、何にかに気付き、やる気が目覚める。そして、魂に炎が灯って、崖っぷちに立った状態だと悟り、意思を固める。これが覚悟だ。

この覚悟なくして、リーダーが一大事業を成し遂げることなど不可能だ。

リーダーは、覚り、悟れ。覚悟を持て。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年4月23日 05:01