【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


悲しい出来事  「活・喝・勝」


暗中模索

将来の見通しがなく、打つ手も見当たらないような状態のことを、お先が真っ暗だという。もはやお手上げというような心境か。

それに対し、同じ真っ暗でも、暗闇の中を、何かの手がかりを見つけようと色々と試みることを暗中模索という。

私はかつて、『経営者は悲観的楽観主義者だ』の中で「私は、極めて悲観的な人間だが、悲観主義者ではない。悲観主義者は、経営者には向かない。経営には、リスクヘッジも必要だが、リスクを取る覚悟はもっと必要だ」と書いた。

私が言う悲観的楽観主義者とは、簡単に言えば、リスクを最大限に考え、それでも前向きに行動する人のことだ。

リスクだけを考え、行動しない、できない人は、悲観的悲観主義者である。それに対し、リスクを甘く捉え、あまり物事を深く考えないで気ままに行動する人は、楽観的楽観主義者だ。

まぁ、楽観的悲観主義者というような捻くれ者はいないであろう。

何れにしても、行動しない、できない悲観主義者は、経営には向かないことだけは断言できる。冒頭の、お先が真っ暗で身動きが取れない状態に陥ってしまうような人が、このようなタイプだ。

そんな根暗なタイプよりは、天真爛漫な楽観的楽観主義者のほうがまだましであろう。正直言うと、私は、そんな楽観的楽観主義者にすごく憧れる。自分がそのような根明なタイプではないから、そのような人が傍にいると心強い。

そして、そういう私は、暗中模索をしている悲観的楽観主義者だ。

いつも気持ちは、真っ暗な闇の中。しかし、なぜか不思議と、僅かな明かりとまでも呼べないほどの、ほんの僅かな温かさを感じることができる。私は、その温かさの先に必ず明るさがあると信じ、手がかりを見つけようと色々と試みる。まさに、暗中模索だ。

しかし、考えてみれば、そんなに悲観的なことばかりではないが、決して明るいことばかりでもない。元々人生なんて何が起こるか判らない、だからいつも暗闇の中にいるのが自然だと思えば、案外暗闇の中も悪いもんじゃない。

暗闇の中にいるからこそ、僅かなロウソクの灯りを見つけた時には、ひと際感激するものである。明かりを灯すことができるマッチという道具を手に入れた時には、もう暗闇の中を制覇したが如く、嬉しい。

人生は、三風五雨だ。人生のほとんどが風か雨の日と思えば、晴れた日には感謝できる。それは、暗闇も同じ。人生の先が明るく見通せるほうがむしろあり得ない。将来など暗闇が当たり前なのだ。

暗闇を暗闇として認識し、暗闇を可能性として前向きに捉える。これが悲観的楽観主義者の姿だ。

私は最近、暗闇の中にいることを楽しめるようになった。

暗闇で模索することが楽しくなった。

暗中模索の状態は、日常的になり、そして、それは苦ではなくなった。

現実的には、厳しい環境が続いている。常に予断を許さない真剣勝負の状態だ。しかし、厳しければ厳しいほど、追いつめられるほど、新しい出会いと、新しい可能性が次々に生まれている。そして、同時に私自身も新しいアイデアと新しい行動ができている。

雲の上の頂上が見えないながらも、明らかに確かな一歩を歩んでいる実感がある。わずかな一歩だが、決して後退はしていない。それを感じることができるから、頂上が見えなくても、前向きに上り続けることができるのかも知れない。

ゴールデンウィークが終わった。

鋭気を養い、やる気は十分だ。

一方、その逆の状態になる人もいる。

期待に胸を脹らませて新しい環境に入ったが、その新しい環境についていけず焦りを感じたり、夢と現実のギャップにショックを受けたりした結果、仕事や勉強への意欲を失ってしまう症状の事を五月病という。

ゴールデンウィークが終わる頃、発病する。

私の娘が、学校に行きたくないと言い出した。

どうやら、新学期になってクラス替えがあってから、いじめにあっているようだ。

小学5年の彼女にとって、お先が真っ暗だというような状態に陥ったのだろう。自分では解決の目処が立たず、何をどうしたら良いのか、展望が開けないのであろう。

それでも何とかしようと頑張っていたのが、このゴールデンウィークの休みのために、休むことに慣れてしまった。再度、あの厳しい現実に自分の身を置こうとする意欲が失せてしまったようだ。

私は、後ろ髪を引かれるような思いをしながら、夕べ自宅出て東京に戻ってきた。

出かけ間際に、「あと二日だけ頑張れ。そしたらまた休みだ」のみ伝えた。

何とか、お先真っ暗な中から、少しでも暗中模索できるところまで踏ん張ってほしい。きっと、私の娘なら乗りきってくれるだろう。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年5月 7日 05:41