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若者について  「活・喝・勝」


経営と欲情の作法

二兎しか追わぬもの一兎も得ず、考えるよりまず行動を、焦らず明るく正直に。これは、渡辺淳一が男女の恋愛を書いた「欲情の作法」の一文である。

これは、草食系と言われる結婚しない30代男性に向けた本である。

二兎しか追わぬもの一兎も得ずとは、どうせ上手く行かないのだから、二兎だけでなく、三兎も四兎も追いかけるつもりがなければ、一兎すら得ることができないという意味だそうだ。

考えるよりまず行動をは、振られるだとか、きっと上手く行かないだとかとウジウジ考えて行動しないより、失敗して当然だと行動したほうが遥かに上手く行く可能性があるという意味。

焦らず明るく正直には、根暗はダメ、明るく前向きに、堂々と正直に接すれば、きっと判ってくれるはずという意味である。

モテない男は、経営者に向かない。これは私の定説だ。

経営者は、人気商売である。社内だけでなく、社外からも慕われる、好かれる人でなくては絶対に経営は上手く行かない。

嫌われたくない症候群』の中で、部下を叱れず嫌われたくないと思う人は、リーダーには向かないと断じた。

営業マンでも、嫌われたく人は、数字が上がらない。営業の場合は、誰からも嫌われない人よりも、嫌いだという人もいるけど、好きだと思ってもらえる人が多いほうが、数字が上である。

結婚しない草食系男子は、好かれることよりも嫌われないことを選択しているのではないだろうか。好かれようとアプローチをすれば、好きじゃないという結果を招く可能性がある。それよりも、好きになってくれなくても、嫌われないようにすれば、好きじゃないという結果を招くことはない。

つまり、結果が出るのを避けているのだ。

このような上司、経営者は、私は選択しない。

上司について言えば、嫌われて何ぼのところがある。嫌われるのを嫌がっていたら、厳しい指導などできない。嫌われるのを覚悟の上で、信念に基づいて、真剣に話をすれば、むしろ好かれる場合だってあるのである。

元々、嫌われて何ぼだと考えていれば気が楽だが、嫌われることを避けていては、頼りのない上司であり、嫌いではないけど、好きになれない上司ということになろう。

二兎しか追わぬもの一兎も得ずというのも同感だ。

私は、『二兎を追うもの二兎も得る』の中で、家庭と会社の二兎の幸せを追うのが経営者だと述べた。

経営者は、常に探究心を持ち、三兎も四兎も追いかけるつもりがなければならないと考えている。

よく、あれもこれもできないと嘆く経営者に会うことがあるが、そもそも経営者とはあれもこれもするのが経営者であって、これしかできませんと言っているようでは、そもそも経営者に向かないのである。向かないから、あれもこれもできないのだ。

少なくても、社内で一番、誰よりあれもこれもやらなければならない立場にある。具体的に自分が手を下さなくても、組織を率いているのだから、人を使って、自分ができないことを補えば良い。

大企業の社長は、様々な事業部のあらゆる可能性・問題点について総合的に判断する。何百もある事業部のところでも、大きな視点で、あれもこれもやらなくてはならない。それができるから大企業の社長なのであって、一つのことしかできないようでは、所詮その程度ということだろう。

このように考えてみれば、恋愛と経営は似ているようなところがある。

その共通点は、人が相手だということに変わりはない。男女関係であろうが、上司と部下の関係であろうが、人間関係だ。

そういう意味では、渡辺淳一の「欲情の作法」は、経営の作法と重なるようである。そして、同時に、私の考える「経営の作法」とも一致する。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年5月19日 05:45