私は、とても厳しい人間である。言い訳や、わがまま、やっている振りをすることなど、絶対に許せない。
私の部下が、そのようなずるい態度を取ったら、かつての私だったら、一発でクビにするだろう。
しかし、この4、5年、私は自分を押し殺し、グッと堪えて来た。私が大声をあげて怒鳴り付けたのは、これまで数回しかない。
それより以前の私を知っている人は、大分丸くなったと口を合わせる。
だが、私は、本来の厳しさを捨てたのではなく、一時、封印し我慢していたのである。
しかし、それは、完全に裏目に出た。
組織が軟弱で、平和ボケの集団になった。
私の最も嫌いな言い訳や、わがまま、やっている振りをするものが何人もいる。しかも厄介なのは、本人はそのつもりがないことだ。
この結果は、私が、招いた。
叱られることも知らず、言い訳や、わがまま、やっている振りをすることが、どれほど組織にとって問題なことなのかを知らずに、そのような人間に組織を任せたのである。
その結果、彼らは有頂天になり、勘違いを起こした。自分の力で立ち上げてと勘違いをし、完全に自惚れた。
自惚れた人間が、人の上に立てばどうなるか?
自惚れた人間ばかりの組織になってしまう。しかも、言い訳や、わがまま、やっている振りをするを厳しく追及することも、叱ることさえもできなくなる。上司がそのような状態になれば、自然なことだ。
この結果は、私が、招いたのだ。
私は、言い訳や、わがまま、やっている振りをするを厳しく追及することも、叱ることも抑え、控えた。自分がそのような状態になれば、自惚れた人間ばかりの組織になってしまうことは、自然なことである。
つまり、裏返しをすれば、私そのものが自惚れていたということである。
強引でワンマンと言われることのないように、自由を与え、責任を持たせようとした。私は、独裁者のような経営者にはなりたくないという強い思いから、強いリーダーシップと、独裁とを混同していたようだ。独裁と言われるのを避け、自由放任にすることで、私自らが平和ボケ組織を作ってしまったのだ。
では、独裁者とは何か。誰だって、独裁者は悪いことなど百も承知である。では、一言で、独裁者を定義してみてほしい。
その定義したものと、強いリーダーシップとの違いを、一言で教えてほしい。
もっと言えば、独裁とは、誰のことか。私は、まずこの点について言及しよう。
独裁とは、わずか一人の人間が、全てを牛耳ることではない。複数の人間が牛耳る場合にも、それは集団指導体制による独裁であることは言うまでもない。それは寡頭制と呼ばれ、ワンマンという一人だけに権限を集中させるのではなく、複数の人間に権限を分割して、集中させることである。
寡頭制は、いわば、ワンマンではなくツーマン、スリーマンと体裁を変えただけの独裁そのものなのである。その典型が共産圏の政府や、軍事国家である。
だから、一人の権限が一極集中することを、単純に独裁というのではない。権限を分散したとしても独裁なのである。アメリカ大統領は、強い権限を持つが、それは独裁ではない。なぜか。
国民から選ばれたからか。ならば、国民から選挙で選ばれたヒットラーとの違いは、どこか。
そのうえで、もう一度、独裁とはどういうことか。それを知らずして、明確に定義せずに、私は、おまじないのように独裁は悪いという知ったかぶりの理解で、独裁にならないようにその道を避けてきた。
ここれでは敢えて、独裁を学問的に分析する必要もないから、私の考え方を明示しよう。
私が考える独裁とは、道理に外れることを強行すること、強要することではないかと考える。
そして、私が考える道理とは、言い訳や、わがまま、やっている振りをするようなずるい考えをもたないことである。
さらに、リーダーシップとは、その道理から外れることを断固として認めず、厳しく指導しながら、リーダーが定めた目標に対し、力強く牽引することである。
つまり、私は、道理から外れることを断固として認めず、厳しく指導しながら、リーダーが定めた目標に対し、力強く牽引することを、会長職という一歩引いた立場に身を置くことで、自らが放棄してしまっていたのである。
私は、言い訳や、わがまま、やっている振りをするものに対して、腫れものに触るのを避けるようにしたことで、組織を軟弱で、平和ボケの集団としてしまった。
私は、これをもって反省し、誰に何を言われようと、強固なリーダーシップを発揮する。そして、自らの責任を明らかにし、部下の責任も追及する。
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投稿者 :堀田信弘: 2009年5月27日 05:49