『会議ほど時間的コストがかかるものはない。たった一人の無能なリーダが遊んでいても大したコストではないが、そのリーダが10人を招集して2時間の会議を開くと、3人日ものコストに換算できる。どれだけ会議が無駄なことか思い知らなければならない。
有能なリーダが戦略会議を開いたとしても、これだけのコストが掛かるのだから、できれば会議など開催するより現場作業を優先させてあげたほうがずっと成果はあがる。』
これは、4年前に書いた『無駄な会議は止めろ』の一文である。
先週末、社内会議がどれくらい開催されているか、グループウェアのスケジュールから算出してみた。
先月1ヵ月間の社内会議の合計時間は、朝礼などのミーティングを含め350時間だった。これに参加人数を掛けると、1690時間になった。
つまり、社内会議に10人月超、10人分の給与が支払われたことになる。120人ほどの社員の会社で、その1/3は客先常駐しているから、残りの80人で10人分の給与を使ったことになる。逆に言えば、社内打ち合わせを除く生産、営業活動に費やせたのは、70人分だったということである。
どんなに安く見積もっても1ヵ月に100万円以上のコストを費やして、100万円以上の利益を生み出す会議がなされたのだろうか、甚だ疑問である。
『無駄な会議は止めろ』と言っても、無駄な会議は放っておけば自然に増加する。
しかも、私は、自らこの無駄を知りながら、今週から新たな会議を増やした。これまで開かれていなかった全事業部の会議を毎週、私が出席して開催する。
計算では、この会議開催により、参加者を合計すると月に100時間増加する。約0.7人月のコストである。参加者は、このコスト意識を持っているだろうか。私が、知らせていないのだから、知るはずもないであろう。
私は、極端な言い方をすれば、無駄な会議を減らすというよりも、社内会議のほぼ全てが無駄だと思っている、だから、減らすのではなく撤廃したいと思っている。
だが、これは理想である。理想だから、放置するのではなく、私はその理想に向けて次第に会議を減らすための現実的な施策を取る。
ではなぜ、そんなに無駄な社内会議なのに、今回敢えて増やしたのか。
答えは簡単である。
会議をしなければ、動かない組織だからだ。その組織のリーダーが未熟で、組織を十分に指揮し、かつその状況を刻々と上に自然に伝わるようになっていないからである。
だらしない組織だから、会議が必要なのである。会議などないほうが良いというのは、自発的かつ自主的に下にも上にも情報が流れることである。会議などしなくても、上下に情報が流れていれば、会って、議する必要などないのだ。
知恵がないような人間を何人も集めて、時間を共有しても無駄そのものである。
私は、理想に向かって、自発的かつ自主的に上下に情報が流れるような組織にするために、新たなコストを費やす。現実をダメなら改善しなかえれば、いつまでも理想などやってこない。私が会議を開催する理由は、将来、社内会議を全廃するためなのだ。
会議などしなくても、リーダーの指揮のもの、効率的に効果的に機動的に動く組織になっていれば何ら問題ない。
会議が増えれば、会社は衰退する。これは私の持論だ。
売れない、作れないというような悲観論が広がると、必ず自然発生的に会議が増える。合議型になり、責任の所在が不明瞭になり、尖った意見が丸く削ぎ落される。これで、会社が衰退しないはずがない。
部下の顔色が心配だから、会議という名の基に、懇親会が増える。これで、リーダーシップが取れるはずがない。
軍隊を見よ。戦略会議を立てるのは、決定権のある上層部だけである。それは、戦略を立てるのが仕事であり、その仕事に対する責任が伴うからである。
会議に出席するものには、責任を共有する義務があるのだ。戦略会議で決定したことは、意義があろうがなかろうが、その戦略を遂行する責任があるのだ。意義があるからと言って、遂行を怠れば、その結果責任は、会議の内容にあるのではなく、遂行能力不足ということである。
会議は、決めるために行う。意見を出し合うが、出し合うと言うことは、その意見を集約することもあれば、どちらか一方を選択する必要があるということである。足して割ることが会議ではないから、あちらを取れば、こちらは否認される。そんなことは言わずも知れたことだろう。
それを知った上で、決まったことには従う。後から、「私は反対しました」ということを持ち出して、結果が出なかったことの責任逃れなど許されはしないのである。それが会議だ。
決めるために行う。決まったことをいち早く、例外なく末端まで浸透させ、結果を出す。徹底して遂行し、全力をだす。その上で、その結果が思わしくなければ、方針を変えるために会議を行えば良い。それが会議だ。
私は、できるだけ早く、会議開催数を半減させるつもりだ。そのためには、まずその組織内の会議がゼロ開催に向かっているかということを注視する。そして、情報が上下に流れるようになった組織の会議から順次減らす。会議など行わなくても良い組織になれば、目的は達成されるのである。
出来の悪い組織ほど会議が多く、その結果時間的コストも費やすから、成果も伸びない。伸びないからまたミーティングが増える。
出来の良い組織ほど会議が少なく、その結果効率的に事業に専念できるから、成果も伸びる。伸びるから、ミーティングなど不要だ。その組織の長が、その都度、都度で具体的な指示をするから、会議など要らないのである。
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投稿者 :堀田信弘: 2009年6月16日 05:59