【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


教育について  「活・喝・勝」


良いところを吸収せよ

人間は、必ず集団化する傾向を持っている。いわゆる群れるという現象だ。先日、地元の子供会のキャンプに参加し、子供たちの群れ方を見ていると、似たもの同士の群れる様子が良く判った。

悪いものは悪いもの同士、真面目な子は真面目な子と一緒にいる。類は類を呼ぶとは良く言ったものである。

だが、もう少し詳しく観察してみると、単に似ているから群れるという前に、類の捉え方が二種類に分類できることが判った。

一つのタイプは、悪い方に影響を受けるタイプ。そして、もう一方は、良い方に影響を受けるタイプ。

良い悪いというのは、頭が良いとか、悪いことをするという意味ではない。

少し捻った表現をすれば、反面教師に魅かれるタイプと、そうでないものとも言える。

少し判りにくいかも知れないが、ようは自分が、マイナス方向に引き寄せられるものかと、プラス方向に引き寄せられるものがいるということである。

具体的な例で言うと、自分が聞いたこともない悪い言葉を初めて聞いた子供のうち、あるものは、刺激的に捉え、好んで悪い言葉遣いを真似ようとする。これがマイナス方向への影響である。それに対し、とても丁寧は話方を聞いた子供のうち、あるものは、好感を持って捉えられる。これがプラス方向への引き寄せである。

また、違った言い方をすれば、悪い言葉を初めて聞いた時、それを面白いと思うものと、嫌な感じに受け取るかの違いでもある。丁寧な言葉の場合も同様で、好感を持つものと、飾った表現だと嫌気を持つものがいる。

これは単に言葉への感じ方を言っているのではない。

例えば、危険だから行くなというところに好んで行くものと、そこを避けようとするものなど、単純に二分できる。

私が言いたいのは、なぜこのように二分するかということである。

特に、白か黒か、○か×をの二者選択をするような場合に、この傾向が表れやすい。

注意深く眺めていると、私は、子供たちがどのように仲間の影響を受けていくのかというのを鑑みたような気がした。

それは、自分の好きなタイプに影響されるということである。

ここで言う好きという概念は、好感が持てるというよりも、興味を示すに値するものと言えよう。興味を示すということは、好きになる手前の段階であり、何か波長が合うだとか、自分には無いものを持っているだとか、とにかく、関心の的になることである。

その関心の的である興味の対象者に対し、同調するかのように大きな影響を受ける。

自分の好きなタイプに関心を持つのは当たり前のことであり、理屈ではない。育ちがどうだとか、家庭環境がどうだとかという前に、自分が知らないこと、自分と話が合うことなど、何らかの形で魅かれるものがあれば、人間は、自然に今度はその対象者から魅かれようと同調し、同調されることを求める。

好きなタイプに影響される。そして、自分が影響されたことを暗に示すことで、自分も相手から認められるようとするのである。

言葉遣いを例にすれば、悪い言葉を聞いて悪い言葉を真似するというのは、その悪さに、何らかの関心を持っているのである。関心を持つということは、必ずその影響を受け、影響者と同色に近づくのだ。

やがて、その波長は、集団となり、類が類を呼ぶのである。似たもの同士が群れるという訳だ。

これは人間として自然な姿であろう。好きという感情がある限り、自然に同色を求めるようになるものである。

さて、このことは、子供たちだけの話ではない。

大人にも、身近に表れる。

人間は、大人になっても、他人の影響を受ける。出会いを重ね、出会った色に合わせ、自分の色も変化する。

振り返ると、その変化に本人は気付いているはずだ。しかし、それは本人以外、知るすべはない、のだが、本人は真似すべき人を意図的に意識しているはずである。それは、その人に近づこうという意思が働くからである。

私は、部下を見ていると、その部下が親しくなった人の姿を通じて、その部下の心の変化を感じ取る。ある者の話し方を見ると、その人が出会った人を真似ているということを痛烈に感じる。

そして、その影響の受け方は、マイナスの影響を受けるものと、プラスの影響を受けるものがいるのだ。

一旦、マイナスの影響を受けると、しばらくマイナスの影響を受けやすくなる。余程、自分で意識しない限りプラスの影響に転ずることは難しい。

またその逆に、プラスの影響を受けたものは、できるだけマイナスの影響を受けないように意識する。そのため、マイナス影響を排除することから、自分の延長戦上と反するようなことには手を出さない。

私が言う、プラスだ、マイナスだというのは、自分のこれまでの方向性と同じ方向か、逆方向かということである。

つまり、人間は、出会った時の感情や、気分、置かれた状態によって、これまでの自分の方向がより進む場合と、逆行する場合があるのである。

これまで丁寧な言葉遣いをしていた子供が、初めて聞いた悪い言葉に影響を受けるというのは、自分が親に躾けられた方向と、逆を向くということだ。つまり、自分が歩いてきた方向を逆方向に影響が出たということである。これを私はマイナスの影響と言う。

自分の進むべき方向を増幅するような真似方を、プラスの影響と言う。

ところが、このプラスとマイナス、不思議なことに、多くの場合、マイナスの影響のほうが受けやすい。なぜなのか、私には詳しいことは判らないが、後ろを振り返ろうとする人間の自然な欲求なのかも知れない。とにかく、マイナスの影響を受けるほうが、プラスの影響を受けるよりも多いのだ。

そこで、私は言いたい。自分の延長戦にならないようなマイナスの影響を受けるのは、全くを持って意味がない。

リーダーなら失格だ。

どうしたら、プラスの影響を受けられるのか、それをリーダーは考えなくてはなるまい。考えるのだ。考えても中々できるものではないが、それを意識していなければ、マイナスの影響を受けるのは必然である。

ようは、良いところを真似よということである。悪いところを真似ているようでは、人を指導するリーダーには程遠いであろう。

良いところを吸収せよ。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年8月29日 05:52