【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


ビジネスについて  「活・喝・勝」


性根が腐っているものとは付き合わない

元請け企業が、下請けの中小企業に対して際限のないコストダウンを求め、中小企業を疲弊させる。このような性根が腐っている元請け企業とは付き合わないほうが、身のためだ。

下請け企業に発注する側の企業を親事業者という。親事業者が作業をする側の下請事業者へと、再委託するような委託業務を下請け取引という。

このような下請取引では、仕事を委託する側は、下請けよりも優位な立場にある。このため、親事業者の一方的な都合によって、代金の支払いが遅れたり、代金を不当に引き下げられたり、下請けが不利な扱いを受ける場合が少なくない。

そこで、下請取引の公正化を図り、下請けの利益を保護するため、独占禁止法の特別法として制定されたのが「下請法(正式名称:下請代金支払遅延等防止法)」だ。

その下請法の第3条に書面の交付、第5条に書類等の作成及び保存という条項がある。

そこには、親事業者は、下請事業者に対し製造委託等をした場合は、下請代金の支払ついて記載しこれを作成し、保存しなければならないとある。

先日、弊社内で、開発が終わったのに関わらず支払いがされていないということが判明した。

経緯はやや複雑だが次にようなものだ。弊社は、数ヵ月前、孫請けの形で作業を実施した。しかし、前述の5条に相当する発注書がいつまで経っても出されない。二次請け企業に尋ねると、二次請け側は、元請け側が発注書を出してくれないために、うちにも出せないという。

暫くして、その元請け企業は、東証一部上場企業に吸収合併された。

そして、その東証一部上場企業に移った当時の担当部長から、二次請け企業を介さず、直接発注する旨の連絡があった。だが、その連絡は電話で、記録に残っていない。

そこで、メールにて記録を残すために、担当部長に見積書を送り付けた。すると、それに対して、先方は、「確かに受領致しました。今後本件の調整は必要と思われますのでその節はよろしくお願いいたします」とあり、購買部門と調整してほしいとの返信があった。

それから1ヶ月以上が経ち、未だ連絡がない。

この大企業が起こしたトラブルは、これで二度目である。数年前の一度目は、執行役員まで訪れてお詫びしたが、結局、何も契約書等のやり取りがないことを理由に、支払に応じなかった。今回も、また同様の手口だ。

下請法第4条の第1項第5号には、買いたたきの禁止がある。

先日、既存顧客から一通のメールが来た。

「あさって朝までにデータをお渡しできると思うのですが、24日までに納品していただけると助かります。次回は9月になる予定です。

単価をすこし見直していただけると助かります。今回の件ですが、ご検討いただきまして御社での対応が難しいようでしたら、できれば、本日中にご連絡をいただければと思います。」とあった。

担当者は、直ぐに作業を受ける旨の返信をした。しかし、単価については、これまで同様に9月分からの見直しにしてほしいと返信した。

先方からは、一瞬で返信がきた。

「大変申し訳ないのですが、作業費用赤字になってしまいますので、今回は流させてください。9月からの単価見直し見積もりをお願いいたします。見合う案件がございましたら、お願いさせていただきます。」

私は、やり取りを見ていて、これは大幅な値引き交渉の第一歩だなと直感した。そして、それに応じなければ、仕事は出さないということであろう。

私は、この時点で、先方のやり方の汚さに嫌気をさした。人参をぶら下げて、ムチで打つような考え方だ。

仕事をお願いすると言っておいて、これまでよりも値引きに応じなければ、発注しないという。これは、「同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い下請代金の額を不当に定めること」を禁止した、まさに買いたたき行為である。完全に同じ作業内容で、通常支払よりも一方的に定めようとしている。

それでも仕方なく、基本料金の6%値引き、さらに量に応じて10%から20%の上乗せ値引きをすると、提案した。

しかし、数週間経っても一向に返信がない。一瞬で返信するあの人が、返信しないはずがない。暗黙の抵抗と、無視作戦だ。私は、この無視行為についても腹が立った。自分の都合で、今日中に返信寄こせと言いながら、自分の都合に悪い時は、返信しない。これは、前述の上場企業と同様の手口である。記録を残さないというトップからの指導でもあるように思える。

これ以上書くと、余計に腹が立つので、この辺にしておくが、元請企業のやりたい放題を許すことができない。

彼らが、最終顧客から値引きを要求されているのは想像がつく。だから、私は、値引きを認めないというつもりもないが、やり取りが気に入らない。

仕事を委託する側は、下請けよりも優位な立場にあるという上からのもの言いと、下請けを奴隷のような存在でしか見ることができない元請け企業の考え方が気に入らない。

私は、このような企業からの仕事は無くなっても良いと思っている。言葉だけはWin-Winと言い、下請けとパートナーと呼びながらも、内心は害虫、いや外注先の奴隷だと思っているに違いない。そのような企業の仕事をもらっても、ずっと同じような目に合うだけである。

そのような会社と付き合っていても、疲弊するだけでなく、こちらまでその汚さに感染して、性根が腐ってしまう。性根が腐っているものとは付き合わないほうが、身のためだ。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年8月31日 05:53