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リーダーについて  「活・喝・勝」


現場力とリーダー力

トップダウンとボトムアップの意味をどれだけ正しく理解しているだろうか。このブログを読んでいるリーダーではなく、一般社員には、恐らくトップダウンとは、上が決めて、ボトムアップとは下の意見が反映されるという意味で理解されているに違いない。

しかし、『トップダウンとボトムアップ』とは、『トップダウン方式は「上が考え」、ボトムアップ方式は「下が考え」の部分が違うのであって、決めるのは上の役目なのである。』ということを理解できるような組織にしなければならない。

「下が考え下が決める」のがボトムアップであったなら経営者など要らないのである。責任を取るのが上の仕事なら、その責任に見合った決定するという行為は上の仕事なのだ。

トップダウンは、下の意見を取り入れず、ボトムアップこそが皆の総意だという幻想はどこから生まれたのだろう。

しかし一方で、一般社員に向かって、その幻想を解くためにMBAにおける『トップダウンとボトムアップ』の違いを説明しても意味がないであろう。幻想であろうが、そのように受け取られているのが実情なら、違った形で示す必要があろう。

現場力という言葉がある。

現場力とは、現場の問題解決能力を言う。

現場で起きたことを、現場で解決まで導ける力である。さらに、最近では、起きたことだけでなく、起きるだろうという予測に対しても、あるいは、将来ニーズに対する新しい取り組みを試みたりと、現場のことは現場で、自分たちで解決しようという能力である。

このような考え方は、製造業では早くからQC活動などを通じて芽生えていた。製造業では、自分たちが担当するラインへの改良、改善が、自分たちの作業効率に繋がり、その取り組みがどんどん蓄積されることによってチームの成果として表れ易いという特徴があるからである。

それに対し、チーム作業が乏しい業務については、中々自分たちの作業効率を、自分たちであげようとする機運が生まれ難い。また、ラインのように業務が固定的でないため、取り組みをしても蓄積されないという難もある。

しかし、そのような現場でも、現場力こそが、業績に反映されるとの考え方が生まれてきた。現場の人たちが協力し合い、知恵を出し合って、問題を解決するのだ。

そんなことが可能なのか。

可能である。

私の会社では、以前、業務単位にその組織を会社にしていた。つまり、独立した企業体であったのだ。つまり、現場に責任と権限を持たせたのである。

私は、究極の現場力というのは、責任と権限を持たせることだと思う。現場に問題解決させるのであれば、現場に責任だけでなく、その責任を全うできるだけの権限も委譲しなければならないのである。

つまり、現場のトップが意思決定できる仕組みと、その指示に従って、現場のチームが一丸となって解決しようとする知恵と能力と機運が必要である。トップダウンとボトムアップを掛け合わせた形こそが、現場力なのである。

私は今でも、現場力が活かせるように責任と権限を委譲して行きたいと考えている。

しかし、現実には、現場に責任と権限を委譲しても、そう簡単には行かない。その最大の理由は、トップダウンとボトムアップを掛け合わせることが容易でないこと、さらには、現場のリーダーの責任力を高めることだ。

どんなに現場に責任と権限を委譲しても、現場は権限がないと嘆き、責任を全うできない理由を見つけようとする。時には、社長と言う肩書きがないと、力が出せないと堂々と公言する者さえ現れる。

トヨタの現場力を支えているのは、班長というラインの長であることを知らず、肩書きを求めたり、予算がないことを理由にしたり、ないことを引き合いに出して責任を負うことを嫌ってしまうのだ。

それは、そのような人を仮に社長にしても上手く行くはずもない。そもそも中小企業には、金も人も何もないのが当然であって、その中でどうやるかを考えられなければ、社長だろうが班長だろうができるはずがないのだ。

このように書くと、トヨタは大企業だからできるのだろうと、また言い訳を言う奴の顔が見えそうだ。

そんな状況下で、トップダウンとボトムアップを掛け合わせることなどできようか。どんなに権限を委譲しても、責任を負う覚悟が持てないのではあれば現場力など身につかない。

現場力を構築するには、現場のリーダーを養成するに等しいのかも知れない。現場のリーダー力を高めることが、現場力を高める近道なのだろう。

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2009年12月21日 05:51