【堀田信弘の今日の語録】 2010年9月 8日 『中身じゃないよ見た目だよ。中身がしっかりしているのなら、見た目もしっかりすれば良いんだよ。見た目がしっかりしていても、中身がないんじゃ話にならないが。』


技術者と営業  「活・喝・勝」


顔は心を表します

昨日、知的障害者のイベントに家族で参加してきました。ダウン症の人、自閉症の人など様々な障害を持つ人が集まっていました。

知的障害者は、身体障害者と異なって、見た目だけでは直ぐには判らないということがあります。

奇声のような言葉を発したり、飛び跳ねたりと、通常の人が行わないような行動をして初めて、一般の人は気がつくのです。

しかし、知的障害者の親は、それが自分の子供でなくても、一瞬で知的障害者だと気づくことができます。

それは、顔です。

ダウン症の人は、みな同じような顔をしているのが特徴的ですが、そのようなことが言いたいのではありません。

知的障害者は、同じ歳の健常者と比べ、圧倒的に若々しく見えるという特徴があるのです。

極端に言うと、二十歳になっても小学生のような童顔なのです。

明日17歳の誕生日を迎える息子も、体は大きく、ニキビこそ出ていますが、小学生になったばかりの顔からほとんど変化していません。

息子は、いつもニコニコしていて、どんな時でも笑っているような顔に見えます。通常の17歳なら、思春期特有の精神的に不安定な時期なため、イライラしたり、反抗したり、泣いたり怒ったりするはずです。

しかし、知的障害者の彼には、反抗したり、怒ったりするようなことがほとんどありません。また、悪いことやずるいことをして、親から叱られることもないのです。だから、いつもニコニコしているのかも知れません。

日本顔学会という研究機関があります。約750万人もの会員がいて、顔とは何かを研究しています。

さて、顔とは何でしょう。

顔は、動物、昆虫をみても分かるように食べ物と情報を収集する場所です。しかし、人類学の分野では、人間は顔を情報収集だけではなく、顔を情報発信として使って進化してきたのではないかと研究が進められているのです。

簡単に言うと、人間は感情を顔で表し、その行動の繰り返しによって、顔は変化し、形成されていくのです。

顔は環境や食べ物でも変化します。そのため、結婚した当初は生まれも育ちも違うはずの夫婦が、30年も40年も一緒に暮らして、同じ食べ物を食べていると、自然に夫婦の顔が似てくるそうです。

何十年振りかに、親戚の結婚式に出席すると、夫婦の組み合わせを見て、とても良く似ているように思えることがあるでしょう。しかも仕草まで似てくるのです。環境や食べ物が一緒で、同じ生活をしていると、性格や行動まで同一化され、そして顔まで変化するのですね。

それほどまでに顔は、人の生き方、性格を表すのです。口では嘘を言っても、顔では嘘を付けないのです。

あるデータによると、凶悪事件を起こした人の顔の特徴は、怖い顔をしているそうです。また、自分自身で自分のことを神経質だと思う人の顔の特徴は、やはり他人から見ても神経質な顔をしているように見えるそうです。

顔には、人格、心、考え方、そして行動姿勢まで表れるのです。

ところが、知的障害者の顔は、多くの人が成長に比例せずに童顔のままです。これはなぜでしょうか。

恐らく、感情表現が上手ではない、ずるいことができない、怒ることが少ない、と幼い頃のままの純粋な心を持っているからではないかと思います。

だから彼らは、健常者よりも遥かに、少年のような純粋で、生まれながらの優しく、悪いことができない心の持ち主なのです。

そのような人たちと接すると、こちらも純粋な気持ちにさせてくれます。なぜなら、普段の生活の中では、そのような純粋で裏表のないような健常者などほとんど存在しないに近いからです。

顔は、環境や食べ物、考え方、行動、そして気持ち、意志で変わります。人格、性格といった心の内面を、他人に見えるような形にしたのが顔なのです。

毎日、毎日、笑っていれば、笑うために使われる顔面神経によって、顔は笑い顔を表現し、それを繰り返すことによってシワができるのです。そして、目じりは下がるでしょう。

それに対し、毎日、毎日怒った顔をしていれば、怒った顔になるために顔の筋肉は使われ、顔はその運動の成果によっていつも怒っているような顔に変化していくのです。目じりは上がることでしょう。

「顔じゃないよ、心だよ。」と言いますが、実際は、心の中は見えませんから、それを表している顔を通じて判断していることのほうが多いものなのです。それが人間の出会いで大切な、第一印象というようなものではないでしょうか。

第一印象は、山勘かも知れませんが、結構あてになるものなのです。自分が抱いている他人の顔の印象と、相手が顔から発している印象とを比較し、自分との相性を一瞬のうちに感じるものなのです。

感じるということは、理屈ではありませんが、これまでの経験、体験など過去の様々データと自動的に照らし合わせて、予測するということです。これって以外にあたるものなのですよ。

騙され易い人や、失敗する人というのは、この予測が外れるということです。それは言い換えれば、出会いが少なく、経験、体験が少ないため、予測するための母数が足りないのです。

多くの人と出会っている人は、直感的に感じられるようになります。そして、出会ったばかりでも意気投合する人もいれば、二度と会わない人もいます。これがまさに相性なのでしょうね。

営業は、多くの出会いを経験する職業です。言い換えれば、営業は、相手の顔を見るのと、同時に自分の顔を見られて商売をしていると言えるでしょう。だから、営業は、顔がとても重要なのです。

特に、営業という職業は、サービス精神がなければ成り立ちません。サービス精神というのは、おもてなしの気持ちから生まれるものです。

従って、営業は、顧客に嫌な顔や、つまらないような顔をしたり、露骨にけげんが悪い顔をするようでは失格なのです。

極端に言えば、客の前で、おもてなしの気持ちがあれば、いつもニコニコして、お客さまが喜ぶような気持ちにさせなければならないのです。

そして、営業が客を選ぶなんて偉そうなことを考えず、客から選ばれるような顔をしていなければならないのです。不機嫌な顔をしているようでは、お客に選ばれるはずがありません。営業というのは、好かれて何ぼなんです。

だから、営業は、顔が命です。顔に信頼感やら、安心感から、まじめさやらが表れるのです。その顔が相手から選ばれることを知っていなければならないのです。そして、人から好かれるようにいつも配慮しなければならない職業なのです。それが顔に表れるのです。

(次回に続く)

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投稿者 :堀田信弘: 2010年5月31日 05:58