【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


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気分と感情の違い

楽しいことを楽しむだけではなく、することを楽しむというのは、人生を楽しもうと前向きな生き方で、とても大好きな考え方です。

私もできるだけそのような生き方をしたいと思っているのですが、気分が滅入っている時など、どうしても顔色に表れてしまいます。

しかし、私は、気分を顔に出すことは良くないと思っています。だからできるだけ、気分は顔に出さないように心がけているのです。それでも、気分が顔に出る出ないというのは、本人には気づかないことが多いもので、自然に出てしまうことがあることでしょう。

ところで、気分と感情の違いを理解しましょう。

気分と感情は、似ているようで違います。

私は、気分は顔に出すことは良くないと思っていますが、感情を顔に出さないことはできませんし、むしろ、感情は顔に出すべきだと思っているのです。

精神医学・心理学では感情と気分は明確に区別されているようです。英語では、感情は、emotionといい、気分はmoodといいます。

感情は、気分に比べより一時的であり、あるいは瞬間的に起こる心の状態です。それに対し、気分というのは恒常的ではないがある程度の期間、持続的に起こる心の状態であります。

日々外国人と接していると、日本人はどうやら感情をあまり表に出さないように思います。特に、喜ぶ、笑う、楽しそうにするなど、嬉しい表情を出すことが苦手なようで、そのことから、日本人はムッとしているように思われることが多いのです。

先日、台湾人の友人から、「堀田さんは、お客さまが来ると、どんな時でもいつもニコニコして話ができますね。私にはとても真似できません。」と言われました。

私は、できるだけ気分は表に出さないようにしているつもりですが、それでも自分では気分や感情をコントロールすることが、むしろ苦手なほうだと自覚しているのです。特に、短気で、感情を抑えることはできない性分なのです。

それなのに台湾人の彼は、違ったことを言ってきたので以外でした。

日本人を良く知るその彼は、「日本人は、感情を隠そうとします。それなのに、日本人は、相手が隠そうとしている感情には強く敏感です。」と言っていました。

「むしろ、堀田さんは、感情をストレートに表に出すし、逆に、嫌な気分を抑えて人前では明るくできるから、外国人のよう」だと言ってくれました。

自分では、全くその逆で、多くの外国人と接していると、感情表現が乏しく、気分が顔に出てしまっているのではと思って、それはいけないと痛感していたので、全く意外でした。

ただ、私もその台湾人の彼も、多くの日本人の特徴として、感情を表に出さず、その逆に気分を表に出す人種であるという点で一致しました。

日本人は、気分と感情を一体に捉えているか、あるいは、区別することができないのか、あるいは、文化の影響で、良しとするもの悪しとするものとを、外国人とは全く別に考えているのかも知れません。そればかりか、気分と感情とを同一に混同しているようです。

先日、本屋で『顔は口ほどに嘘をつく』(ポール・エクマン著)という本を立ち読みしましたが、意図的に顔に表れる感情をコントロールされると、言葉よりも全く逆の心理を見せることになり、人の気持ちが判らなくなると思いました。

つまり、日本人は、顔に表す表情と、感情が必ずしも一致していないことが多く、表情を隠すことが上手な人種なのです。これは、外国人からすると、すごく不気味なことに思えることでしょう。そして、言葉と感情とが一体ではないのです。

日本人には、話をしている最中に、嫌なことや辛いことがあっても、その感情を瞬間的に顔に出すのは良くないというような考え方があるように思えます。できるだけ表情を変えず、涼しそうな顔をしているのが良しとしているかのようです。

それに対し、前の日に嫌なことがあったり、体調が悪かったりすると、誰にでも判るように、皆に判ってほしいかのように、朝から気分が悪いという表情をしている人がいます。

瞬間的に感情を表に出すことは苦手なのか、または出さないようにしているのか、何れにしても豊かな表情をしない反面、いつもイライラしているように見えたり、ムッとしているように見えたりと、自分の気分を判ってほしいとするのが日本人なのです。

まったく外国人からすると、顔は口ほどに嘘をつくというのか、日本人はえたいの知れない人種に映ることでしょう。

それなのに、他人の表情には実に敏感で、過敏です。誰かがムッとしていたり、朝から気分が悪そうな表情をしていると、できるだけ関わりを避けようとしたりします。

また、感情が顔に表れると、「直ぐに感情を顔に表す」と軽蔑の目で見たりもします。

このように、改めて感情と気分というのを考えてみると、私たち日本人は、その二つを理解することも、区別することも、できていない、しない人間だということに気づきます。

実は私も、様々な国に出かけ、多くの外国人と出会って話をするまでは、全く気づきませんでした。気にもしなかったかも知れません。

ですから私が、気分は顔に出すことは良くないと思い、感情を顔に出したほうが良いと思うようになったのは、外国人と出会い、そして、特にリーダーとなるような人はそうならなければならないと思うようになったのです。

これまでの日本人型リーダーとは全く逆なことに驚いたのです。日本人リーダーは、どんなことがあっても表情を変えず、口数が少なく、感情を表に出さないことで堂々しているように見せようとしているのです。まさに顔が口ほどに嘘をついている状態です。

それに対し、外国人のリーダーというには、実に表情が豊かです。誰よりも大きく笑い、誰よりも悲しい顔を見せるのです。それでいて、いつでもどこでも、明るく接することができるのです。感情と気分の違いを知っているのです。

感情は、目の前にいる人に見せることです。話をしている時に、その感情を顔に表すことが表情です。ですから、表情を隠すというのは、目の前にいる人に感情を隠すことであり、口で言っていることと心で思っていることが違うということなのです。

それに対し、気分というのは、目の前の人だけでなく、周囲の人に見せる表情です。目の前で話をしている訳でもないのに、イライラした気分が見えるというのは、周囲の人の気分を害することになるのです。

(次回に続く)

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投稿者 :堀田信弘: 2010年8月 1日 05:21