【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


求める人材  「活・喝・勝」


一期一会

毎月多くの出会いをする中で、私は、できるだけ相手に関心を示し、こちらも関心を持ってもらいたいという気持ちで接しています。

だから私は、最初に名刺交換をした直後、できるだけ相手の出身地を聞いたり、得意な分野を聞いたりと、相手のことを知ろうということをします。

相手を知ろうとする気持ちは、相手に関心がある証拠なのです。このことは、男女の恋愛でも同様でしょう。出会ったばかりの時は、名前を聞いたり、出身地を聞いたりして、相手との共通点を図ったり、相手の考え方を知りたいと思うはずです。

自分のことも伝えたいけれど、その前に、相手のことを知りたいと思うことのほうが、自然なのではないでしょうか。

皆さんは、どう思いますか。もし、あなたが相手に関心があるとしたら、あなたのほうが、できるだけ自分のことを話して、自分をアピールして相手の関心を引こうとしますか。

それとも、相手の関心を引く前に、相手に関心を持って、色々なことを聞いてみたい、様々なことを知りたいと思いますか。

また、逆に、あなたが相手の立場だったらどうでしょう。

相手が一生懸命に、どんどん自分の生い立ちや考え方を話してきて、どれほど自分が素晴らしいかをアピールしてくる人と、その逆に、こちらの生い立ちや、考えを引き出そうと、どんどん質問をしてくる人がいるとします。

あなたなら、どちらが、あなたに関心を示していると思いますか。あるいは、あなたは、どちらのタイプに好感を持てるでしょう。

もしかすると、答えは、人それぞれなのかも知れません。ここで、どちらが当たっているということなど言えません。相手の様子や、容姿など、様々条件が異なりますから、その時々でも異なることでしょう。

私の場合には、仕事での出会いの時は、必ず、相手のことに関心を持つようにしています。

部屋に入った瞬間に、珍しいものが飾ってあったり、置物があったりすれば、それは、その人が何か意味を持って購入したり、とても好きなものであったり、趣味であったりするからです。

普通の人は、好きなものや趣味のことを尋ねられて、嫌な気分になる人はいません。だから、気分良く、その背景を語ってくれ、その中にもその人の考えを感じることができるのです。

そして、相手のことに関心を持つようにしているのには、もう一つ理由があります。それは、いきなり、相手から捲くし立てられるように一気にアピールされるのが好きではないからです。

こちらは、一期一会を大切にし、初めての出会いを大切にしたいと思っているのに、そうは思っても、相手の出方次第では、相手に関心を示すこともなく、こちらも関心を持ってもらいたいという気持ちが薄れてしまうのです。

折角、こちらは、出会ったこの一瞬、一瞬を大切に共有し、お互いに歩み寄って接しようとする一期一会の基本的な考え方を持っていても、相手が自己アピールだけしていると、とても歩み寄るような雰囲気が構築できなくなってしまうのです。

アピールする側も、悪気はなく、営業行為として、折角の機会に、この一瞬を大切に自分のことを知ってほしいと思っているのでしょう。

しかし、そこに落とし穴があるのは、どんなに自己アピールしても、相手の気持ちを無視しているようでは、そのアピールは逆効果であり、上手く行かないことがあるということなのです。

人間と人間との出会いは、就職活動であろうが、商談であろうが、そこに上も下もなく、どちらの人間にも気持ちという心があるのです。その心を無視しているようでは、とても相手の気持ちを引き寄せることなどできません。

本当に自分の気持ちを伝え、相手から興味を持ってもらいたいと思ったら、相手の興味がある内容を知らなければならないのです。

例えば、相手が、肉には関心がなく、魚のほうが好きだとしたら、どんなに美味しい肉の話をしても、関心を示しません。それなのに、肉には関心がないということを考えもせず、気付きもせず、永遠に肉の説明をしても、相手の気持ちは遠ざかるばかりなのです。

もし、最初に関心があることが肉より魚であることを知ることができるとしたら、少なくても肉の話はそれ以上しないことでしょう。

そして、もし、自分に魚に関する話題がないとしても、それでも相手ともっと良い関係になりたいと思ったら、自分が話をするよりも、相手に魚の話をさせ気分を良くしようとすることでしょう。

営業の中には、話をすることが仕事だと思っている人がいます。でも、話をすることよりも、相手に話をさせることのほうが重要なのです。相手のニーズや考え方を知れば、それにあったものを提案すれば良いのですから、相手との関係も築きやすいのです。

しかし、売り込むことばかりを考えている人は、話が合わないとなったら、それでお終いとなってしまいます。

先日、私は、ある要件で、電話関係の企業の人と出会いました。しかし、出会ってわずか数分ほどで、その要件とは全く関係ないということが判明しました。だから、そのまま終わりにしてしまえば、その人と出会ったことは無駄になる訳です。

しかし、私は、一期一会を大切にしていますから、直ぐに話を切り替え、その会社の得意な分野、そして、今の悩みを聞きだすことにしました。

すると、30分ほど話しているうちに、今回の要件とは全く異なる分野で、お互いに協力できそうなものが見つかったのです。

この時に重要なことは、何か相手のためになることはないだろうか、という考えを持つことです。

自分が相手のためになる、あるいは自分を活用してもらおうと、自分本位で考えてしまうと、自分を売り込むだけで終わってしまいます。

しかし、自分に関係なくても、とにかく、相手が悩んでいることや、相手が求めていることを知れば、仮にその対象が自分ではなくても、友人を紹介したりできるはずです。

そのような気持ちをもって接していれば、自分の友人に仕事を紹介することもできるかも知れれないし、それが派生して、あるいは回りまわって、自分にも仕事が回ってくるかも知れないのです。

このように一期一会を大切に考えていれば、自分の商談を中心に考えるのではなく、相手のためになる商談ができるのです。これは、自分を売り込むことよりも、相手の要求に応えるほうが、遥かに有意義な付き合いができるのです。

(次回に続く)

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投稿者 :堀田信弘: 2011年1月14日 05:48