私は、日曜日から北アフリカに位置するリビアにいます。今日で3日目の滞在です。リビアの正式名称は、大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国で、国旗は、世界で唯一、何の柄も模様もない、緑色一色の旗です。
リビアの国土面積は、世界第16位で、日本の4.7倍もあります。国土の8割近くがサハラ砂漠に覆われていますが、アフリカで最大の石油埋蔵量があり、アフリア一の石油産油となっており、人口が640万人と少ないため、人口一人あたりのGDPはアフリカ一豊かです。
リビアは、北アフリカに位置する共和制国家で、東にエジプト、南東にスーダン、南にチャドとニジェール、西にアルジェリア、北西にチュニジアと国境を接し、北は地中海に面し、海を隔てて旧宗主国のイタリアが存在します。
このように、地理的にアフリカとアラブの両方に属していることから、アフリカ連合(モロッコを除く全てのアフリカ国家53カ国が加盟)とアラブ連盟(中東のうち21カ国が加盟)に加盟しています。
中でも、アラブ・マグレブ連合(アルジェリア、リビア、モーリタニア、モロッコ、チュニジアの5カ国が加盟)にも加盟しており、同じ歴史、文化を共有した背景から、EUに似たマグリブ諸国共同体の発足を目指しています。
このようにリビアは、いつかの地域や連盟、連合などにおいて、何れにも加盟するような位置にあり、この地域におけるハブ的役割を担おうとしていることが判ります。
特に、地中海の対岸には、EU諸国があって、ヨーロッパとアフリカを結ぶ重要な拠点としても栄えようとしているのです。
私は、これまでイスラム教徒の多い国では、エジプトとバングラデシュがありますが、イスラム教を国教として、国家がイスラム主義を後押ししている国はリビアが初めてです。そのため、アルコールの持ち込みも禁止されており、酒好きには少々辛いです。
熱心なイスラム教徒の人が多く、あちこちにモスクがあり、アラビア文字を使うこともあって、中東のようなイメージがあります。しかし、広大な地平線の見える風景は、アフリカそのものです。
今回、私は、リビアに来て、イスラム教の様々な文化や風習、考え方を知ることができました。
例えば、日本人は、すぐにお辞儀をしますが、イスラム教徒は、神さま以外にお辞儀をしません。だから、私たちのようなゲストとは、握手か、ハグをします。
食べ物は、オリーブオイルを中心にした、イタリア料理のような感じですが、イスラム風に右手で食べるのが特徴です。
リビアには、世界遺産に選ばれている遺跡が沢山あります。ギリシャ神殿やローマ神殿のような建造物で、歴史、伝統の古さを感じさせてくれます。私が宿泊しているホテルの近くには、サブラタという古代ローマ時代の世界遺産があります。
サブラタには、地中海を臨む巨大な円形劇場や神殿があります。ギリシャやイタリアのローマになるような遺跡と似ています。2000年以上も前から、大きな劇場や公衆浴場などがあったことを考えると、世界中で最も栄えていたところだったのでしょう。歴史と偉大さを感じます。
首都トリポリは、北緯32度ですから、日本の熊本と同じ緯度です。気候も東京とほぼ変わりません。それでも、地中海に面しているせいか、昼間はとても温かく感じます。日本との時差は、7時間ですから、こちらの朝9時は、日本の夕方16時ということになります。
リビアは、1951年に地中海の対岸側にあるイタリアより独立しました。その後、1969年、当時27歳のカダフィが、クーデーターを起こし、カダフィ大佐を事実上の元首とする共和国が成立しました。カダフィー大佐は、現在世界で最も長く政権を維持している人物です。
2005年、核開発の全面放棄を発表し、アメリカとの国交正常化も図られ、国連からの経済制裁も解除されました。2006年に、テロ支援国家指定が解除されたばかりですから、ここに来るまでは、治安が悪く、少し怖いのではと想像していました。
しかし、その想像とは裏腹に、アフリカやアラブ諸国の中では、最も治安の良いほうだそうで、強盗や殺人などの凶悪事件はほとんど発生していないとのことです。やはりイメージだけで判断しては行けないようですね。百聞は一見にしかずです。
二ヶ月に一度の割合で行っているミャンマーもそうですが、報道によるイメージと実態とはで大きな差があります。アメリカの敵と見なされた国というのは、一方的にアメリカの主観による報道がなされ、テロ国家のような怖いイメージがついてしまうのでしょう。
リビアは、全国人民会議が置かれて社会主義的な志向の強い国です。万人が平等であるという、共産主義的な考え方は、中国やベトナムなどのアジアよりも、今では、アフリカのような低所得者が多い国の適しているのかも知れません。
近年は、中国の解放政策のように、国営企業だけでなく、私的企業の設立も認められるようになってきました。また、外資系企業の誘致にも積極的になってきています。そのため、経済制裁解除を受けて、これから急速に経済発展することが期待されているのです。
私の今回の訪問も、できるだけ早くリビアとの間で、あるいはアジアとリビアとの間で、貿易、あるいはIT関連のビジネスができればと思いやってきました。
リビアに住む日本人は、わずか数十名しかいないそうです。日本にいるリビア人も同様に数十名しかいませんので、日本とリビアの関係はまだまだこれからというところでしょう。
今回私は、まだまだ日本との関係が少ないこのリビアとの間で、いち早くビジネス交流ができればという思いでいます。またできれば、リビアを窓口として、北アフリカから、中央アフリカへと、様々な交流が可能となればとも考えています。
リビアは、石油産油国として、豊かな国ですから、様々な物資を輸入しています。農産物にしても、砂漠があるため、多くを輸入に頼っているのです。だから、日本などにも、様々な分野で、ここには大きなチャンスがあるように感じます。
今回、多くのリビア人と接して、とても陽気で、そして、何と言っても最初の印象は、真面目であるということを感じました。
今回、リビアに招待してくれた人、それから様々な交流ができそうなリビア人には、とても感謝しています。彼らは、みな親切で、日本人との関わりを大変、歓迎してくれました。
(次回に続く)
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投稿者 :堀田信弘: 2011年1月18日 05:50