【堀田信弘の今日の語録】 『この会社は、きっと伸びるだろうな。他の会社と違うことができること自体に可能性を秘めているから。』


リーダーについて  「活・喝・勝」


女神を掴む力

チャンスが目の前を通り過ぎてしまったら、後から追いかけて行って、後ろ髪を掴もうとしても、もう二度とチャンスを掴むことはできません。これは、私の好きな「幸運の女神には前髪しかない」というイギリスのことわざの意味です。

女神は日々現れ、日々去って行きます。多くの場合、女神に気付くことはほとんどありません。

しかし、私たちは、動けば動くほど、その動きに応じて、女神は訪れるのです。明らかに、動かずにじっとしているよりも、動けば動くほど間違いなく、女神は訪れるのです。

それでは、どうやってその女神を掴めば良いのでしょうか。

上司が部下に「これをやってみないか」と機会を与えても、「手が一杯ですから」と断る人がいます。なぜ、上司がその部下に新しい仕事や環境を与えようとしたのか、その部下は女神を「感じ取る力」がなかったからなのだと思います。

一般的にチャンスとは、右を選ぶか左を選ぶかと言った二者択一ではありません。選択することによって、どのような可能性が広がり、その可能性を掴みたいと思うかどうかというのが重要なのです。

誰でも目の前に女神が立っているのを知っていたら、見す見すと逃そうとするはずなど無いのです。

つまり、チャンスを掴むというのは、その先に女神の存在を「感じ取る力」があるかどうかというのは重要なのです。

以前、アメリカ空軍が行った「感じ取る力」に関する実験を聞いたことがあります。

アメリカ空軍は、優秀で運動神経も抜群な、選びぬかれた戦闘機のパイロット数十人に対して分析を行いました。

その結果、現状をすばやく状況を見極める力と、それに応じた分析、そして対応した結果には、それほどの差がありませんでした。

しかし、どんなに優秀な人材ばかりを集めても、わずか0.5秒後という将来にどのような可能性が起こるのかと言った、予測能力にはかなりのバラツキが生じたのです。

将来予測というのは、現状をどう分析できるかということも勿論重要です。しかも、戦闘機のような世界で0.5秒後というのは、まさに瞬時に判断する能力も重要でしょう。

しかし、様々な計器から現状を分析しても、その可能性は無限に近いほどあるのです。しかも、過去の体験や知識だけでは考えられない、これまでとは異なった初めての状況になることのほうが、毎回毎回起こるのです。

言わば、いつもいつも全く新しい状況が起こり、しかも、それぞれの状況によって、その可能性はそれぞれ全く異なるのです。

つまり、どんなに優秀なパイロットばかりを集めた集団であっても、現状を分析する力はある程度均一に保つことができたとしても、将来を予測する能力は、現状分析力とは必ずしもイコールではなく、バラツキが出るのです。

結論としては、まだまだ科学的には解明できないが、人間には、第六感とも言える、「勘」が存在するということです。

しかも、その「勘」は、言わば、触覚のような繊細で五感全体で判断するようなものであり、全五感をフル稼働させた時の差が、「勘」の結果に表れるのです。つまり、当たるも八卦の山勘ではなく、極めて当たる可能性が高い直感力なのです。

その直観力、つまり「勘」とも言える、次に起こりえることを予測する「感じ取る力」の差こそが、将来を掴むことができる差なのです。この差で、女神が目の前にいるかどうかを感じ取れるのでしょう。感じ取れるから、チャンスを掴むことができるのです。

このことをもし会社の中で活かそうとすれば、その会社の中で最も「感じ取る力」が優れている人がリーダーになるのが相応しいのです。その組織のトップが、その組織内で最も女神の存在を感じ取ることができれば、その組織は必然的にチャンスを掴めるでしょう。

私は、この女神を「感じ取る力」が組織のリーダーには最も必要な力ではないだろうかと思っています。

もし、組織のリーダーの勘が鈍く、あるいは山勘ばかりで外れているようであれば、その組織をハッピーに導くことはできないのです。

私は、どんなに決断力があっても、どんなに行動力があっても、その前提となる将来を「感じ取る力」が無かったら、未来を読むことができず、決して現状を前に先に進ませることができないだと思います。

もし、「勘」が効く人がリーダーになれば、女神がそっと静かに傍を通った瞬間に、これはチャンスだと気付き、判断できれば直ぐに行動できるのです。その勘が、山勘ではなく、必ず成功するという、確信にまで捕らえることができたら、必ず成功することでしょう。

私は、これまで様々な人と出会ってきましたが、この「勘」が鋭い社長は、極めて少ないです。勿論、この私もその一人であり、五感全体で判断する力は弱いと思っています。

しかし、世の中には、体に電気が走るかのように、ビッビィと、鋭い感覚を持っている人がいます。

先日もそのような人とお会いしましたが、多くの場合、そのような人は、現実としてお金持ちです。

お金持ちというのは、簡単に言えば成功者です。つまり、人並み以上の感覚があるからこそ、普通の人とは異なる世界まで自分を持ち上げることができた人です。その鋭い「勘」を用いて、次々に女神を掴んできたからこそ、お金持ちになったのでしょう。

悔しいですが、現実に、今、この瞬間、お金持ちである人は、普通の人よりも、「勘」が当たっていたのは間違いありません。

もしかすると、この先、その「勘」が外れることもあるかも知れませんが、少なくても、今現在は、その「勘」が見事に的中したのです。

逆に言えば、今お金がない人は、恐らく何度か「勘」が外れたのでしょう。つまり、その「勘」は当てにならなかったということです。なまずが地震を感じたりするのと同様に、人間にも直感的に感じる力を持っている人がいるのです。

私はどうやら、その力は乏しいようです。

私よりももっと女神を「感じ取る力」がある人が、リーダーになることが、その組織を幸せにできるのだと思います。だから、私は、これから先、そのような人を見つけるのも大きな仕事にしたいと考えています。

(次回に続く)

最後まで読んで頂き、感謝申し上げます。

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投稿者 :堀田信弘: 2011年2月23日 05:11